“りくりゅう″こと三浦璃来&木原龍一組が4月28日、都内で引退会見に臨みました。ミラノ・コルティナ・オリンピックにおいてペアで日本初の金メダルを獲得、数々の偉業を達成して競技の世界を去る決断をしたりくりゅう。競技への別れと、今後への想いを語る会見は、彼ららしく、涙あり、笑いありの場となりました。
木原龍一がいきなり涙、「泣かないで!」と三浦璃来
それぞれ白とグレーのスーツ姿で登壇した2人は、まず同席した木下直哉・木下グループ代表取締役社長から花束を贈呈され、続いて冒頭のあいさつ。三浦が「本日は私たち、三浦璃来&木原龍一組の……」と話し始めた途端、木原がいきなり涙を浮かべてタオルを握りしめ、三浦がそれに気づいて慌てて「泣かないで、泣かないで!」。オリンピックを経てすっかりお馴染みになった木原の泣き顔とそれを慰める三浦、という図式に温かい笑いが湧くなか、会見がスタートした。
三浦が「私たちは結成当初からたくさんの方に支えていただき、これまで走り抜けることができました。本日は支えていただいたすべての方に感謝と私たちの競技についての想いをお話しできればなというふうに思います」と切り出し、木原にバトンタッチすると、木原が声を震わせながら、「三浦璃来、木原龍一は、今シーズンをもちまして現役を引退する決断をいたしました。いつも温かく支えてくださったファンの皆様、結成当初から支えていただいた木下グループの皆様、スポンサーの皆様方、連盟の皆様、いつもポジティブに支え続けてくれたブルーノコーチをはじめとするチームオークヴィルのコーチングスタッフの皆さん、友人、トレーナーの方々。そして家族、そして璃来ちゃんに、本当に心から感謝したいなと思います。ぼく自身、何か特別な力を持っているスケーターではなかったと思うんですけれども、何か困ったとき、いつも助けてくださる方々が、ぼくたちの周りにはいっぱいいました。その方々のおかげで、自分たちはここまで来ることができました。本当にありがとうございました」と想いを込めた謝辞を述べた。
質疑応答では、引退を決めた時期を問われ、三浦が「私たちは今シーズンのはじめから、引退をするかもしれないという気持ちを持ちながら滑っていました。(オリンピックの)ショートで5位スタートになってしまったときは、このままでは終われないという思いから、あともう4年やるかという話をしていたんですけど、フリーでは自分たちの積み重ねてきたものを信じて、すべてを出しきることができたので、すごくやりきった思いがあって、オリンピックが終わった時点で世界選手権の欠場を決めていて、引退することも決めていました」と明かした。
7年のキャリアを振り返っていちばん印象的だった試合や演技については、三浦が結成3ヵ月後に初めて出場し、世界選手権出場のためのミニマムスコアを獲得したグランプリシリーズ日本大会(2019年NHK杯)を挙げたかたわら、木原は「やはりミラノ・コルティナ・オリンピックがいちばん印象に残っている」と挙げ、「ミラノまで自分たちがしっかり準備してきて、個人戦のショートプログラムまではしっかりとプラン通りで進められたんですけど、本番でリフトのミスが出てしまって、そこから、自分の気持ちも崩れてしまったんですけど、さまざまな方に支えていただき、あのようなフリーを滑ることができました。いつもどちらかと言ったらぼくが引っ張るタイプだったとは思うんですけど、璃来ちゃんが、ぼくを本当に引っ張ってくれて。璃来ちゃんがいなければあの試合っていうのはなかったですし、これが7年の積み重ねなんだなっていうふうに思いました」などと話した。
質疑ではほかに競技生活を振り返る内容や、今後の活動について、コーチ転進への展望、またお互いについて、ペア競技に寄せる気持ちなど、さまざまな質問が寄せられ、その1問1問へ丁寧に、率直に想いを語ったりくりゅう。お互いを思いやり、信頼し合ってこれまでのキャリアを築いてきた2人らしい、終始温かい空気でいっぱいの会見となった。
会見の模様は、5月28日頃刊行の「ワールド・フィギュアスケート」105号で詳報します。「ワールド・フィギュアスケート」105号の巻頭では、オリンピック後初掲載となるりくりゅうの単独ロングインタビューをお届けします。「インタビューっていうより、雑談みたいで楽しかった!」と時間オーバーで話してくれたりくりゅうのとびきりリラックスした表情と、いまだから語れるエピソードの数々がたっぷりです。どうぞお楽しみに。






