三浦「世界選手権後は食べたいものを」
—— 世界選手権に出られていたみなさんは、大会直後の大変ななかでの出演だったと思いますが、現在のコンディションなどを教えてください。羽生さんは大きなアイスショーを2月と3月に終えられて、いまのコンディションなどを教えてください。
宇野 コンディションとしましては、全然よくないんですけれども。(笑)でも、今回は難しいジャンプとかは全然入れずに、本当に来てくださっているみなさんの声援に応えられるような演技を少しでも、微力ながらできたらいいなと思い、滑らせてもらっています。またここから、このアイスショーでしか味わえない刺激だったり、それこそ今回久々にゆづくんと一緒に滑らせてもらっていて。ぼくが世界選手権が終わったあとに感じた、ジャンプだけではなく、スケーターとして自分がどうありたいかというのを、やっぱりずっと目標とできる存在が今回近くにいて、けっこう長く一緒にいられるので、少しでも見て、自分もこういうスケーターになりたいって、今日一日見てもそう思うところばかりだったので、この期間を経て自分が今後どうしていきたいかというのを深く考えていきたいと思ってます。
坂本 すみません、質問ってコンディションと何でしたっけ?
―― いまのコンディションについて……
宇野 ぼくがコンディションと全然関係ない話をしたから。(笑)
木原 ぼくも途中で、「なんて答えよう?」と思った。(笑)
一同 (笑)
坂本 コンディションはフリーが終わってから本当に半日寝られるぐらいしっかり睡眠をとって、だいぶ元通りには戻ってきて。全部回復するにはあともうちょっとかなっていうぐらいで。このスターズが終わったらすぐに国別があるので、しっかりこのスターズ期間中、お客さんに見せつつ、しっかり休むところは休んで、コンディションよくまた次の試合に挑めるように頑張りたいなと思っています。
木原 いまのコンディションですが、世界選手権が100だとしたら、いまは70ぐらいまでに落ちているんですけれども、時間が経てばしっかり戻ってくると思いますし、このスターズ期間中にもしっかりウェイトトレーニングだったり、カーディオトレーニングをどこか見つけて、しっかり次の試合に向けて合わせていけば問題ないかなと思ってます。
三浦 世界選手権が終わったあとに食べたいものを食べたので、ちょっと国別までに絞りたいと思います。(笑)
羽生 ぼくも璃来ちゃんと同様に、自分はドームが終わって、3月すごく意味の深いショーを全力で全神経注いでやったので、ちょっと美味しいものだとか、チョコパイとか(笑)、甘いものを久しぶりに食べたので。体調自体そんなにベストだなとは思わないんですけど、しっかり全力ですべての演技に全神経注いで頑張りたいと思っています。
羽生「『オペラ座の怪人』をこの会場で」
—— 今日それぞれ滑ったプログラムはどんな思いを込めて滑られたか教えてください。
宇野 このプログラム(「Great Spirit」)は、最初はエキシビション用のナンバーで滑っていました。そして試合でも使わせてもらって、そして再びまたこうしてエキシビションナンバーとして使わせてもらっているんですけれども。はじめは本当に自分がやったことないジャンルで、すごく難しいかなと思ったんですけれども、いまでは過去プロをぼくはやることほとんどないんですが、初めて昔のプログラムをやっても自信を持ってみなさんの前で演技できると思えるプログラムができたので、そういう意味では深い意味のあるプログラムになっています。
坂本 やっぱり「私といったらこのプログラム」っていうのが「マトリックス」だったので、それをもう一度披露したいという気持ちがあったのでそれにしました。試合とはまた一味違う感じで私も滑れるし、お客さんこのプログラムの見どころを、間近で体験できるというのを楽しみにしてもらえたらいいなと思う。このプログラムはシニアに上がってから本当にいちばん大変だった時期を乗り越えたプログラムなので、2年かけて作り上げてきたこのプログラムをたくさんのお客さんに見てもらえたらなと思い、これにしました。
木原 今日滑った「I Lived」は、本当に今シーズンぼくたちはすべて、いろいろ制限を重ねて、練習をしっかりやってきたなかで、すべての試合が終わって解放されている自分たち、すべてやりきったぞという思い、緊張感、すべてから解放されて楽しんでいる姿をみなさんにお届けしたかったと思っています。
三浦 このプログラムは3年目なんですけど、表現もすごく上達したなかで滑りやすいプログラムになっているので、試合と違った、エキシビションらしい自分たちっていうのを見せられたかなと思います。
羽生 ぼく自身、この「オペラ座の怪人」というプログラムを2014-2015シーズンにやっていて、中国杯での衝突の事故とか、また自分が病気やケガにすごく苦しんだシーズンのプログラムだったので、長い期間自分でもうこれは滑らないと思って、ある意味封印してきたプログラムです。自分のなかで、ドーム公演であれ以来初めて滑らせていただいたあとに、このプログラム、もっと完成させたものをもっと体力のある状態で、しっかりと滑り切れる状態でこのプログラムをみなさんにお届けしたなということを考えて、このプログラムを滑ることにしました。またスターズ・オン・アイスのこの会場では、ぼく自身、衝突事故のあとすぐにこの会場で「オペラ座」を滑っていて、あのとき(2014年NHK杯)は事故の影響も少なからずあってうまく滑れなかったので、そういった意味でもこの会場でいい演技ができたらいいなという思いもこめて滑っています。
「スターズ・オン・アイス・ジャパンツアー2023」は、4月1日まで大阪公演を行ったあと、4月3~5日の奥州(岩手)公演、4月6~9日の横浜公演へと続きます。