サマーカップ2026は8月9~12日、木下カンセーアイスアリーナ(滋賀県大津市)で開催されました。選手権男子は大会3日目の11日にフリーが行われ、安定した演技を見せた吉岡希選手(アクアピアSC)が優勝を飾りました。2位は日本男子を最年長格として引っ張る友野一希選手(第一住建グループ)、3位は初戦からフリーで4回転2本に挑んだ三浦佳生選手(明治大学)。ジュニア男子では、無良隆志・崇人両コーチに指導を仰ぐ植村駿選手(就実学園)がSP、フリーともに首位に立って完全優勝し、2位にブライアン・オーサーコーチのもとカナダと日本の2拠点で練習に励む田内誠悟選手(星槎国際名古屋スケート部)、3位に昨季の世界ジュニア選手権代表の蛯原大弥選手(駒場学園高等学校)が入りました。新たなオリンピックサイクルを走り出した男子選手たちのコメントダイジェストをフォトギャラリーとともにお届けします。
男子1位、吉岡希「四大陸選手権に出られるように」
フリーはそんなにいい演技ではなかったんですけど、優勝できてよかったです。練習に比べると、まだまだ思い切った演技ができてないのと、後半は全然動けなかった。スピンも失敗したりしましたし、そういうダメなところが出たかなと思います。緊張してましたし、最終滑走っていうのであまりいい動きができなくて、そこはもったいなかったかなと思います。(フリーの)前半はゆっくりした曲で、滑りを生かせるような感じのプログラム。ショートもフリーもステップがちょっと速くて、正しい位置ですぐに乗るのがなかなかできない時もあるので、そこが特に課題だなと今回思いました。結構長いことカナダに滞在してきて、そこで振付ができてからもさらに細かく作り直したりもあったので、自分に合った動きができているんじゃないかなと思います。(カナダでは)スケートして、あとは寝ての繰り返しです。あ、ホッケーは見に行きました。それぐらいかな。あとは寂しいなと思いながら過ごしていました。この試合は、これからに向けての課題を見つけるための試合だった。ここ数年は全日本の前に結構怪我が多いので、万全の状態で自信を持って行けたら。四大陸とかに出られるよう、次につながるような結果を残せたらと思います。NTC(ナショナル・トレーニング・センター)でも、ジュニアの子たちと練習が被ることが多くていい刺激になってますし、すごく仲も良くて、みんなでジャンプの跳び合いもしています。
男子2位、友野一希「錆びないように、ずっと油を差している感覚」
ちゃんといいところとだめだったところとをしっかり把握できて、この緊張感のなかで試合ができてよかったなと思っています。(このフリーの運動量は)歴代でも全然余裕で1番ぐらいかなと思っている。勢いじゃなくて、冷静に1つ1つこなしたうえで、トータルでいい演技ができるようにしていきたいなと思うし、体力に関しては他の選手と比べても1番動いてるかなと思うぐらいです。氷上以外での練習をしっかり毎日できているのが、体が常に動ける状態を保てている1番の要因。フリーの難易度が高かったことも自分にとっていい方向にいっていると思います。年々体力も上がってきて、男性は30代にかけて脂がのってくる時期。ワールドカップを見ていたら、長友(佑都)さんとか、伊東純也さんとか、前田大然さんとか、ぼくより年上の選手が10キロとかを走り回っていて、「おれもできるに決まっとるやろ」と思って、結構勇気出ました。ちょっとでもさぼったら錆びていく感覚があるので、錆びないようにずっと油を差している感覚ですね。(アジアントロフィーで訪れた)インドネシアの人たちは追われている感じが全くないというか、いい意味で適当な雰囲気が良くて、それが人の優しさにつながっている感じでした。みんな穏やかで「幸せってなんだろう」って考えさせられるぐらい、めっちゃいい表情をしていて、あれだけの余裕を持って生きたいなって感じました。
男子3位、三浦佳生「3人目の人格が出てきた」
最近、サッカーにはまりました。ぼくが好きなのは前田大然選手。猪突猛進というか、自分と似てる。伊東純也選手もさすがの速さで、2人ともぼくは結構好きでした。あとはザイオン(鈴木彩艶/ゴールキーパー)、マジかっこいいっす。めっちゃ止めてた。キーパー結構好きでしたね、(マヌエル・)ノイアーとかも。今日は靴を替えてまだ1週間経ってないぐらいなので、硬さはちょっとあって馴染んでいないのはしょうがない部分としてあるかなとは思いつつも、練習でできていた部分もあるので。そこは本当に場数踏むというところと、ちょっとしたずれを修正さえできれば全然いけるんじゃないかなと感じています。今日は最初からハイドみがちょっと多かったかなと思うので、もうちょっとゆとりを持ってジキルを演じたいなと思いましたけど、2発目(のジャンプの転倒)でやられてから、3人目の人格が出てきて。ジキルでもハイドでもない、杖ついてる老人みたいな、3人目の人格が出てきちゃいました。1回中断するか迷ったんですけど、「後ろもいるし、もうやるか」と思って、最後までやっちゃいました。
ジュニア男子1位、植村駿「これからもっと点数が伸びるんじゃないか」
優勝がすごく嬉しいのもあるんですけど、内容はまだ満足いかない演技になってしまったので、嬉しい気持ちと悲しい気持ちがあります。ジャンプは本当に良くなかったんですけど、スピンとか、表現、PCSの部分は評価してもらえたので、成長を感じました。後半、少し体力がなかったかなと思うので、もっと落ち着いてジャンプを実施できるようにしていきたいと思います。本番になっちゃうと、どうしても気合いが入って、体力がすぐなくなっちゃうんです。なかなか最終滑走の機会がないので、本当に緊張したんですけど、選手のみんなが2階で応援してくれたり、ファンの方々、観客の方々が応援してくれたので、すごく力になった。緊張したところもありますが、すごく楽しめたと思います。今シーズンは、JGPでファイナルに行けるように、よりジャンプを磨いて、国内でもしっかり上位に入れるような選手になりたい。トリプルアクセル、4回転の成功率はかなり上がってきたので、これからもっと点数が伸びるんじゃないかなと思います。このフリーは自分にとってチャレンジといいますか、新しいテーマではあるんですけど、ゆっくり動くのも課題なので、自分の成長につながるプログラムになればと思います。ぼくはやると決めたことはやる、行動が早いタイプで、練習は好きなのでアスリートに向いてるかもしれないです。
ジュニア男子2位、田内誠悟「ブロック大会では4回転を」
3年ぶりだったんですけど、会場のすごく温かいポジティブな雰囲気を感じながら滑ることができました。これだけたくさんの素晴らしい選手がいるなかで2位で終われたというのは、自分としてもすごく嬉しいですし、いい意味でアピールになったかなと思う。この試合で得た自信や課題を次につなげられたらいいかなと思っています。ショートで失敗したアクセルを今日のフリーに至るまでにしっかり自分で見直して、何が原因だったかを考えて、今日成功につなげることができたというところ、ただの成功じゃなくて、しっかり昨日の失敗を今日に活かせたのは、すごくよかったところかなと思います。この後、8月終わりに1回カナダに帰って、またブロックの前に日本に戻ってきます。ブロックでは今日できなかったアクセル2本目もやりたいし、4回転もずっと前からブロックで挑戦するつもりでいたので、しっかり自分が思っている構成で挑めるように練習を積んでいきたいなと思っています。ブライアン(・オーサーコーチ)には困っているときは心配させちゃうので、あえてあんまり連絡はしないんですけど、いいジャンプを跳んだ時とか、試合前、試合後っていうのは、ジャンプの動画を送って見てもらっています。試合に向けてのピーキングの持って行き方はすごく教わることが多いし、ブライアンがすごく元気だから、それにみんな生徒がついていけて、すごくいいクラブが出来上がっているとぼくは思います。
ジュニア男子3位、蛯原大弥「理想のリーダーは友野くん」
始まる前からすごく緊張しちゃってて、あまりスピードも出せなかったので、改めて試合の難しさを感じました。お腹が痛くなるような緊張で、いままでにない緊張の仕方で、足もすごく張ってたし、あんまりいい感じではなかったです。久しぶりの試合というのもあったと思いますし、自分のなかでいい演技をしたいという気持ちが強くありすぎたのかなというのもあります。(中田)璃士からも「フリー、ノーミスしろよ」みたいな連絡が来た。自分が引っ張るというのはいままでなかったので、ちょっと気合が入りすぎてしまったかなというのはあるんですけど、しっかりとシーズンに向けて引っ張っていけるようにやっていきたいと思います。理想のリーダーは友野一希くんかなと思います。しっかりとメリハリがついていて、間違ったことをしたらちゃんと注意してくれるとか、やはりそういう先輩がお手本になるなと思います。今シーズン、自分のなかではジュニア最後だと思っているので、本当に結果を狙ってやっていきたい。ファイナル、世界ジュニアは必ず出場したいですし、出場するだけで満足せずに、しっかりとそこでも結果を残したいなと思っています。フリーは「マトリックス」なので、髪型は最初からオールバックって決めて。ショートは去年の途中まではセットしてなかったんですけど、(西野)太翔に「セットしたほうがいいんじゃない?」って言われて、それからセットするようになった。TikTokとかで調べて、頑張ってアイロンで練習したりしています。









