6月12日、浅田真央さんと木下グループが東京を拠点に「木下MAOアカデミー」を設立することを発表しました。都内で会見に臨んだ浅田さんは、「指導者として新たな1歩を踏み出します。今後はスケーター1人1人と向き合い、丁寧に指導していきたい」と、抱負を語りました。
選手時代に抱いた理想をつめこんだアカデミー
「木下MAOアカデミー」は、京都・宇治の木下スケートアカデミー、神奈川・川崎の木下卓球アカデミーに続く木下アカデミー事業として、東京・立川に設立され、バンクーバー・オリンピック銀メダリストで世界選手権3回優勝の浅田真央がディレクターに就任する。
会見には、浅田と木下グループの木下直哉代表取締役社長が登壇。木下社長は、「当社のアカデミー事業で次世代の選手を育てるという思いと、真央ちゃんの思いが一致しまして、一緒にやろうということで、木下MAOアカデミーを立ち上げることになりました。次の次の次ぐらいのオリンピックに出られる選手を育てていただければ」と、設立の経緯を説明した。
「木下MAOアカデミー」は、未来のトップ選手育成を目指して、ディレクターの浅田、アシスタントディレクターの松田悠良が指導にあたるとともに、氷上練習以外にもバレエやダンス、新体操、陸上トレーニングなど、「選手時代の”あったらいいな”という思いをすべて取り入れたメニューになっていますので、木下MAOアカデミーにしかない特別なプログラム」という、浅田こだわりのカリキュラムが受けられる。さらに、選手のレベルに応じた奨学金制度も用意されている。
8月1日の開校に先立ち、6月30日まで、定員10名で生徒を募集。選考基準には、スケーティングスキルや技術力、表現力と併せて、フィギュアスケートへの関心や意欲が挙げられている。
対象年齢:5歳~小学3年生(2025年4月1日時点)
定員:10名(男女不問)
募集期間:2025年6月12~30日23:59
申込方法:木下MAOアカデミーWebサイト内申込フォームより
また、同時に「木下MAOクラブ」の設立も発表した。トップ選手育成に特化したアカデミーに対して、クラブは初心者からスケートを楽しめるスクール。浅田が監修したレッスンプログラムが実施され、浅田が直接に指導にあたることもあるという。アカデミーだけでなく、クラブの設立にも至った思いを、「フィギュアスケーターの人口を増やしたいという思いと、何よりスケートを楽しんでもらいたい。そして挑戦することの楽しさを多くの子どもたちに体験してもらいたい」と、浅田は語る。こちらも8月1日に開校予定で、対象年齢は4歳から小学3年生、定員は先着20名。
会見の最後、「木下グループ様は20年以上前からフィギュアスケートの支援をされてきました。2020年には京都に木下スケートアカデミーを設立され、世界で活躍できるスケーターを多く輩出しています。この木下MAOアカデミーも、木下スケートアカデミーのあとに続いていけるように、がんばっていきたいと思います」と締めくくった浅田。
世界のトップアスリートとして、日本が誇るトップスケーターとして、活躍を続けてきた浅田真央が、本格的に指導者としての1歩を踏み出す。
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