1月21日~26日にカンザス州ウィチタで開催された全米選手権。23日~26日にかけてチャンピオンシップ(シニア)の試合が行われ、男子でイリア・マリニン、女子でアンバー・グレンが優勝しました。全米の結果を受け、2月以降のISU選手権(世界選手権、四大陸選手権、世界ジュニア選手権)へのアメリカ代表選手が選出されました。
イリア・マリニン、総合333.31点で3連覇
男子ではイリア・マリニンがSPで4回転フリップ、トリプルアクセル、4回転ルッツ+3回転トウループを決めて114.08点、フリーではジャンプ7本(コンビネーション含む)すべてで6種類全種の4回転を跳ぶ攻めの演技で219.23点。自身が2024年世界選手権でマークしたスコア333.76点に迫る高得点(333.31点)で、2位以下を大幅に引き離して大会3連覇を決めた。今季好調のアンドルー・トルガシェフが286.49点で2位、カムデン・プルキネンが252.92点で3位。以下、マキシム・ナウモフ、ジミー・マ、樋渡知樹。樋渡は地区予選からのチャレンジでトップ6に名を連ねた。
イリア・マリニン
いい演技だったと思うし、グランプリファイナルからいろいろな面で進歩できてとてもうれしいです。この試合で学んだことを活かして、より磨き上げて、世界選手権までに完璧に近づけていきたい。
女子では、アンバー・グレンがフリーでトリプルアクセルを決めてSP3位から巻き返し、昨季に続いて優勝(216.79点)。今季全戦全勝の強さを見せつけた。SPトップだったアリサ・リュウが2位で復帰のシーズンに表彰台を射止める活躍。若手のサラ・エヴァーハルトが3位、ブレイディ・テネルが4位、シェリー・ジャンが5位、スター・アンドルーズが6位となった。5位と6位は地区予選から勝ち上がった選手だった。
アンバー・グレン
最高の状態っていうわけじゃなかったし、今日も完全とはいかなかったけれど、だいたいはゾーンに入って滑れたし、自分の諦めない気持ちとここまでの進歩を誇らしく思っています。シーズンこのあとも安定した演技をしていきたい。
アイスダンスではマディソン・チョック&エヴァン・ベイツが優勝。デイヴィス&ホワイトの記録とタイになる6度目のタイトル獲得だ。ペアは今季活動を開始した新生チームのアリサ・エフィモワ&ミーシャ・ミトロファノフが初優勝した。
ISU選手権 アメリカ代表選手リスト
◎世界選手権(3月26~30日/アメリカ・ボストン)
男子:ジェイソン・ブラウン(全米欠場。競技復帰まで保留)、イリア・マリニン、アンドルー・トルガシェフ
女子:アンバー・グレン、イザボー・レヴィト(全米欠場。競技復帰まで保留)、アリサ・リュウ
ペア:エフィモワ&ミトロファノフ、カム&オシェイ
アイスダンス:カレイラ&ポノマレンコ、チョック&ベイツ、グリーン&パーソンズ
◎四大陸選手権(2月20~23日/韓国・ソウル)
男子:マキシム・ナウモフ、カムデン・プルキネン、アンドルー・トルガシェフ
女子:サラ・エヴァーハルト、アリサ・リュウ、ブレイディ・テネル
ペア:エフィモワ&ミトロファノフ、カム&オシェイ、シン&ナギー
アイスダンス:カレイラ&ポノマレンコ、チョック&ベイツ、ジンガス&コレスニク
◎世界ジュニア選手権(2月24日~3月2日/ハンガリー・デブレツェン)
男子:パトリック・ブラックウェル、ジェイコブ・サンチェス
女子:エリス・リン=グレイシー、ソフィー・ジョリーン・フォン・フェルトン
ペア:フローレス&ワン、モス&ガルバヴィ、ウィリアムズ&ロウアー
アイスダンス:アボイアン&ヴェセルキン、ムレン&ムレン、ウォルフコストン&ツァレフスキー