衝撃を語る才能の目撃者たち
自ら“クワド・ゴッド”を名乗るマリニンは、11歳でダブルアクセル、13歳から14歳にかけてトリプルアクセルを習得し、17歳でクワドアクセルをものにした。現在は、プログラムに入れていないジャンプはあるものの、すべての4回転を跳び分ける。マリニンの才能を目撃したスケーターたちは口々にその衝撃を語った。
10月のジャパンオープン。大会前日の公式練習で、全6種類7本の4回転を入れたフリーを目撃したのは、日本チームで出場していた宇野昌磨と三浦佳生だ。
現・世界チャンピオンの宇野昌磨の証言
「アクセルが上手いことは知っていたんですが、今日のフリーの構成も見ました。構成もすごいんですけど、何よりすべてのジャンプを安定して、そして質よく跳んでいたところに、すごく刺激を受けた。今シーズン自分が何を目指すべきかというのが、そこに目標があった気がして。なんか、うれしかったですし、また今年1年も頑張れそうだなと思えて、安心しました」
2022年ジャパンオープン前日練習後の共同インタビューより抜粋
“スケート年齢”が同じ三浦佳生の証言
「いやもう、わけわからなかったです。4回転アクセルもそうなんですけど、全部が4回転だったので、プログラムに入っているものが。さっき本人に聞いたら、初めて7個入れたと言っていて、えー! って。初めてで跳べるんだ!? と思って、本当に格の差を見せつけられましたね」
2022年ジャパンオープン前日練習後の共同インタビューより