2024年6月28日
クローズアップ:男子ショートプログラム

中田璃士「もう絶対逃げたくないと思った」

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2週間前のジュニアグランプリファイナル(北京)で、ショートプログラム4位からフリーで追い上げ、合計227.77点で見事逆転優勝を果たした中田璃士。初出場だった昨年の全日本選手権でショートプログラム(SP)26位となり、上位24名が出場するフリー進出を逃してから1年。“凱旋試合”となった今回の全日本選手権では、演技構成を直前に変更し、冒頭に4回転に挑むと、クリーンなトリプルアクセル、3トウループ+3トウループの連続ジャンプを決め、71.45点でフリーに進んだ。演技を終えて、中学3年生の新世代のホープは、興奮気味に心のうちを明かした。

―― どんなSPでしたか。

中田 (冒頭のトリプルアクセルを4回転トウループに変更したことについて)演技直前まで4回転を絶対やらないって決めていたんですけど、いままで跳んできたジャンプだったので、直前にやろうって思いました。昔は、チャレンジをしないでいつも逃げちゃったりしてたので、それはもう絶対にやりたくないと思って、4回転をやりました。

―― トリプルアクセルについて。

中田 アクセルはけっこう得意なジャンプなので、練習通りにいいジャンプが跳べたかなと思います。

―― フリーへの意気込みは。

中田 フリーでは4回転を降りたいので、グランプリファイナルと同じような点を取れるようにがんばります。

―― 演技後の表情について。

中田 4回転にチャレンジできたのがうれしかったのと、あと去年ショート落ちして悔しかったので、今年はフリーに行けてうれしかったです。

―― 普段の練習での4回転はどれぐらいの自信がありますか。

中田 4回転は曲かけでは基本外してない感じです。ショートは練習で1回ぐらいしか跳んだことがないので、コースとかがあんまわかんなくて、その……直接いきました。

―― 4回転を跳ぶ決断を直前に決めたということですが、どのくらい直前?

中田 名前を呼ばれて30秒以内……10秒以内ぐらいに決めました。

―― では、その決断を先生は知らなかった?

中田 はい。ショート落ちはしたくなかったので、(トリプル)アクセルだけやろうと思ってたんですけど、なんか……4回転やりたいなって思ってやりました。

―― 連続ジャンプをフリップ+トウにせずにトウ+トウにしたのは?

中田 最後のジャンプにいくときに、滑り方的にあんまりいい滑りができてなかったので、ここでトウ+トウにしようと思いました。

―― 逃げずに4回転をやりたいっていうのは、ジュニアグランプリファイナルでの経験が生きていたのでしょうか。

中田 ファイナルで1位をとって、けっこう自信がついて、そこで4回転を決めていたので、ショートでもやりたいなと思いました。

―― 当初4回転を入れない予定だった理由は?

中田 公式練習のときは、フリーに通過できるボーダーの点数が60点ぐらいだったらやろう、63点とかだったらやらないって決めてたんですけど、けっこうみなさんすごくいい演技していたので、アクセルだけにしようって思っていました。

―― 安全策をとろうと思っていたけど、やっぱり挑戦したくなった?

中田 そうですね。

―― この試合の目標は?

中田 まずフリーにいきたかったのがいちばんで、あとはいい演技をしてけっこう上の順位にいきたいっていうのが目標でした。

―― フリーでも、じつは、何かやってみたいといったことはありますか?

中田 いまのところ何も決めてないんですけど、やるとしても4回転サルコウをやるっていうくらいです。あとは6分間練習のときに、ほかの4回転、ループをやったりするかなあってくらいです。(笑)

―― 練習では、いま3種類をやっているんですか。

中田 サルコウとトウループは跳べてて、ループはもういけそうな感じですね。

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