ニュースターのキム・チェヨン
3枚目の世界選手権への切符を手にしたのが、ジュニア女子を引っ張ってきたキム・チェヨン。2006年12月8日生まれの16歳だ。
国際舞台に立つようになったのは2021-2022シーズンから。デビュー戦となったジュニアグランプリシリーズのフランス大会(2)でいきなり2位につけた。そのシーズンの世界ジュニア選手権出場は惜しくも逃がしたが、2度目のジュニアグランプリシリーズに参戦した今季は、1戦目のポーランド大会(1)では3位、2戦目のイタリア大会では2位となり、ファイナルでも3位と表彰台に上がって見せた。初のシニアの試合となった四大陸選手権では、4位とメダルにはあと1歩届かなかったものの、確かな強さを示した。
16歳ながら、憂いを帯びた雰囲気と芯の強そうな瞳が特徴的なチェヨン。今シーズンはSPに「Everybody Knows」、フリーにフラメンコの「Poeta En El」と、力強い曲に積極的に挑む姿勢を見せている。151cmの小柄な体で、息つく間もないほどに盛り込まれたトランジションをソリッドにこなし、軽やかかつ柔らかなジャンプを跳んでいく。ミラノ・コルティナダンペッツォ冬季オリンピック出場を見据えるうえで、早くも好位置につけた新星は、さいたまの地でどんな世界選手権デビューを飾るのだろうか。