国内外のトップスケーターが集結し、日本が誇るアーティストとともにコラボレーションがを繰り広げる極上のアイスショー、「ファンタジー・オン・アイス」が5月24日、今年も幕張イベントホールで開幕しました。本記事では、羽生結弦さんら選ばれしスケーターたちと、T.M.Revolution/西川貴教さん、城田優さん、安田レイさんらアーティストが夢のひとときを届けた幕張公演初日のようすを、コラボレーションを中心にフォトギャラリーでお伝えします!
“最高”を更新し続けるコラボレーション
オープニングは、スケーター全員がお馴染みのテーマソングとともに登場。さらに安田レイが歌う「Ray of Light」に乗って、今年の「ファンタジー・オン・アイス」の幕開けが盛大に告げられた。今年のオープニングとフィナーレの振付を手がけたのは、ファンタジー・オン・アイスで数々の名演を披露し、また振付師としてショーを支えてきたカナダの永遠の貴公子ジェフリー・バトル。
トップを飾ったデニス・ヴァシリエフスは世界選手権で新調したフリー、「ライオンキング」を披露。明るい楽曲が人気の作品ながらしっとりとした表現で個性を見せ、最後は氷上に夜明けを感じさせる世界を描いた。
幕張公演でファンタジー・オン・アイス初登場を果たしたのは3人。大きな関心を集めたのは、まず世界選手権銅メダリストのアダム・シャオイムファ。第1部では2023-2024シーズンのフリーを滑り、第2部では、ゴッホの映画をもとに作られたオリジナル曲「Senses+Story of a March Day」に乗せた滑りを披露。躍動感に満ち、どこを切り取っても美しい絵になるような、彼にしかなしえないパフォーマンスを見せた。
初登場の世界ジュニア選手権銅メダリスト、13歳の上薗恋奈は新SPを披露。これまでよりさらに一段階大人な雰囲気のプログラムに挑戦し、フェミニンかつエモーショナルな演技で進化を見せた。
初登場3人目は、ジュニアグランプリファイナル優勝の中田璃士。第2部のトップに登場し、みずみずしい個性が光るフラメンコの新SP「Aroul,Uccen」を披露した。
宮原知子と、オープニングを飾った安田レイとのコラボレーション「Not the End」。曲が進むごとに、安田の歌声と宮原の磨き抜かれたスケートが、糸を撚るようにリンクしていく。
2年連続の出演となった世界選手権銀メダリストのパイパー・ギレス&ポール・ポワリエ。安田レイとコラボした「Easy on Me」では、温かみのある大人の世界観を演出し、まるで映画を観ているかのような数分間を観客に届けた。
西川貴教とスケーターとの2曲連続コラボは、ガンダム・トリビュートとなるステージ。まずアンサンブルスケーターたちによる「FREEDOM」では、リンクの中央まで進み出たステージで歌う西川のエネルギーと、アンサンブルスケーターたちの彼へのリスペクトが響き合う。
続いては、西川貴教と大のガンダムファンである田中刑事による夢のコラボナンバー、「BEYOND THE TIME」。「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」の主題歌であるTM NETWORKの楽曲を西川がカバーした特別版。金の肩章が光る真紅のスーツをまとった田中のパフォーマンスは、筋肉のかすかな動きまでもがこの曲のために使われているかのような繊細さだ。
第1部後半、羽生結弦の姿が暗闇のなかに浮かびあがると、会場はどよめき、すぐさま大きな歓声が沸き起こった。羽生結弦は、アイルランドにルーツを持つ名曲「Danny Boy」の旋律に乗せて、時に風の化身のように、時に無垢な妖精のように氷と戯れ、まさにファンタジーといった世界を見せる。