2024年4月22日
早稲田大学スケート部が届ける、学生による最高のアイスショー

WASEDA ON ICE 2024~島田高志郎らが見せた青春の輝き~

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卒業生のための第3部

第3部は、いよいよ引退する部員たちのための時間だ。まずは、現在モントリオールでアイスダンサーとして研鑽を積む西山真瑚(今回は映像のみの出演)が昨年の「WASEDA ON ICE」で披露したプログラム、「フレンド・ライク・ミー」がビジョンに映し出された。
今回氷上に登場した卒業生のなかでトップバッターの西浦穂香はキラキラの笑顔と、噛みしめるような力強い演技を披露。続く馬場はるあは「My Blood」をキレよく表現し、最後はリンクサイドにいる部員に向かってキリッと目線を送る。島田は水色のバナータオルが揺れるなか、新SP「君の瞳に恋してる」をお披露目し、4回転トウも演技に組み込んで会場を沸かせた。

トリを務めたのは、主将の岡島右京。オペラの名作「トスカ」の楽曲に乗せて、何かに立ち向かっていくかのような力強いダブルアクセルや、力の限りを出し尽くす渾身のステップで客席を魅了し、演技後にはスタンディングオベーションが巻き起こった。
観客の興奮が冷めやらぬなか、「You are the Reason」が流れ、フィナーレへ。円形のフォーメーションを多彩に使い、最後は4年生を中心とした円形に。部員同士の強い絆を感じさせるパフォーマンスで魅せた。

そして、引退セレモニーでは、卒業する部員全員が挨拶した。

西浦「長かったスケート人生、すごく大切な人たちに囲まれて、私は幸せ者だなと感じています。本当にありがとうございました」
馬場「創立100周年という節目をお祝いすることができ、そして『WASEDA ON ICE』に参加することができたこと、とても光栄でうれしいです。本当にこの場をくださりありがとうございました」
西山(ビデオメッセージでの出演)「ぼくは残念ながら直接参加することはできなかったんですけれども、このようなかたちで参加することを許容してくれた右京くん、そして関係者のみなさまい感謝の気持ちを伝えたいなと思います。スケート部創立100周年という節目の年にスケート部を引退することができて、そのメンバーの一員になれていたことを本当に誇りに思います」
島田「大学生活のなかにスケートがあるということは、こんなにも人生を豊かにしてくれるんだなと改めて思いました。本当に楽しかったです。ありがとうございました」
岡島「好きで始めたスケートを最後まで好きなままで終えることができること、そしてこうやって本当に最後、演技を愛する方々に見ていただけたこと、本当に自分は幸せ者だなというふうに思います。本当にありがとうございました。ここにいる後輩たちは本当にみんないい子なので、来年もぜひよろしくお願いいたします」

引退する4年生に混じって、川畑和愛(かわばた・ともえ/社会科学部3年)の姿もあった。2019年の全日本選手権で3位と輝かしい結果を残し、国際大会にも多数出場していた川畑だが、近年はなかなか怪我で競技会に出られない日々を過ごしていた。このセレモニーの場で、熟考した末の決意と、スケートへの惜別の思いを語った。

みなさんこんにちは。早稲田大学社会科学部の川畑和愛と申します。本日は「WASEDA ON ICE」をご覧いただいた方々、関係者のみなさま、本当にありがとうございます。私は怪我の影響で1年間競技から離れており、本日はサポートとしての立場で参加することとなりました。競技者として活動できない状況でも部員として関わる環境をくださった部長先生、そして今日こうやって挨拶させていただく場をくださった部員のみんなにはすごく感謝しています。今日は部の引退と同時に、15年続けた競技の引退について話させていただこうと思います。

私は5歳のときにフィギュアスケートを始め、恩師とのよい出会いもあり、高校3年次には全日本で高い成果を残し、世界を舞台にした競技人生を送ることができました。しかし、大学1年生では競技で調子が出始めた直後に、コロナ禍の感染の拡大が訪れ、さらにコロナによる練習制限の困難を乗り越え、休学してスケートに専念した翌年のシーズンでは、全日本直前に交通事故に遭うアクシデントが待ち構えていました。度重なる苦境に心が折れかけたものの、中途半端に物事を終えてはいけないとの思いで、昨年の春まで1年間競技を続けていましたが、事故の後遺症のあと、高いレベルで競技をするには体が完全な状態に戻りませんでした。

昨年のシーズン最後のインカレでは、トリプルジャンプを試合で成功させ、昨年交通事故で出られなくなってしまった全日本のやるせない気持ちに整理をつけられたことで、競技を離れる判断をしました。そして、現在1年の環境の変化を経て、スケート競技から離れることに悔いはないことを確認し、このまま引退することを決意しました。いままで私のことをそばにで支えてくれた家族、先生方、私のスケートを好きだとおっしゃってくださり、応援し続けてくださったみなさま、支えてくださったお客さまに感謝しています。最後に、スケートの演技を通して恩返しできないことを申し訳なく思いますが、多くの方々からいただいた言葉であたたかい気持ちをずっと心に持ち続け、残りの大学1年と卒業後の社会人としての道を歩んでいきたいと思います。(部員に向けて)みなさん、今日は素敵な演技をありがとうございました。今後もスケート部フィギュア部門の繫栄を願っています。ありがとうございました。

在校生から卒業生へ花束が贈られた後、福原美和監督の退任も発表された。「3月でスケート部フィギュア部門の監督を退任させていただきます。いろいろ長いことありがとうございました」と挨拶した福原監督は、赤い花束を贈られたあと、現役生やOB・OGの作るアーチをくぐり、華やかに見送られた。そして、参加した全員が観客に手を振りながらリンクを周回し、「WASEDA ON ICE 2024」は幕を閉じた。


次号「ワールド・フィギュアスケート 101号」では、多数の演技写真のほか、福原美和監督、八木沼純子コーチ(4月より監督に就任)、町田樹さん、武田奈也さん、石塚玲雄さん、島田高志郎選手、岡島右京選手のインタビューを掲載予定です。ぜひご覧ください。

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