2025年3月31日
3月20日の愛知公演はゲストに町田樹と鈴木明子が登場

「村上佳菜子のフィギュアスケート音楽会」東京公演 高橋大輔の誕生日を祝福!

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もう1度生のオーケストラと滑りたい

公演後、楽屋で高橋大輔にバースデーケーキが贈られ、出演者たちやスタッフから祝福を受けた。その後、司会の村上佳菜子とゲストの高橋大輔が取材に応じた。

―― 昨年に続いての「音楽会」。公演を終えられていかがですか。
村上 2回目を開催できるのが本当にうれしいですし、スケーターとしても音楽会で改めてしっかりと細かい音まで聞けるので、今回新しい音楽も増えていて、すごく刺激を受けた音楽会だったなと思います。
―― ブラームスの「ヴァイオリン協奏曲」の演奏もありましたが、村上さんの現役時代の演技を思いだしました。
村上 私もすごく思い出しました。マリーナ(・ズエワ)先生に振付してもらったんですけど、最初の滑り出しのところを何時間もマリーナ先生がこだわっていらっしゃったこととか、すごくいろんなことを思い出しました。
―― クラシック音楽のファンとフィギュアスケートファンがともに楽しめる音楽会ですよね。
村上 そうですね。音楽のファンのみなさんも今日来てくださったと思いますし、フィギュアのファンの人も来てくださっていて、同じ(空間)だけど(ともに)別の世界に来てくれたことで両方のファンのみなさんが交流してくれるといいなという思いもありました。指揮の田中さんも、拍手の違いというのは私たちにはわからないけれど、(田中さんが)普段感じないことを感じてくれて、よりテンションも上がってくれて、いつもと違うみなさんも見られたのではないかなと思います。(音楽とフィギュアスケートが)切っても切り離せない関係だからこそ見られるこの舞台だったと思います。
―― これまで生演奏で滑ったことは?
村上 1回ぐらい「メダリスト・オン・アイス」とかであったかな。でもちゃんと(演奏される方と)お会いして、こういうふうに演奏してくださいとリクエストしたり、裏側を見たりはしていなくて。(現役中は)ただ音楽を聞いて滑っていただけで、今だったらもうちょっとちゃんと向き合って滑れたなと思うので、もう1回生演奏で滑りたいなとこの音楽会で思いました。
―― 高橋大輔さんもこの音楽会で刺激を受けたみたいですね。
村上 楽しみです。ずっと裏で2人で袖から見ていたんですけど、(2人で)歌ったりとか、この曲いいよねとか言いながら、いろんなコメントを大ちゃんから聞きながら私も演奏を聴けました。それもすごく貴重だったなと思うし、これだけいろんなことを経験している大ちゃんでさえも、こうやっていろんな発見があったんだなと思うと、私自身すごくそれ自体も刺激になったなと思います。
―― 客席降りはどんなお気持ちでされていたのですか。
村上 リンクに降りる感覚とは全然違って、音楽に背中をすごく押されながら勝手に足が進んでいく感じです。すごく楽しかったですし、みなさんもわーって言ってくださってうれしかったです。
―― 実際に演奏される方を間近で見るというのはどういう体験ですか。
村上 とてもいっぱい発見があります。もちろん木嶋さんと笛田さんもそうなんですけど、オーケストラのみなさんも1人1人に個性があるので、しっかりと見てみると同じヴァイオリニストでも、みんな表情だったり体の使い方が違うんです。そういうところは音楽だけを耳で聴いていても見えないところじゃないですか。実際に生で演奏している姿を見て、そこでの気づきというものがありました。もちろん笛田さんも木嶋さんも本当に、笛田さんも声で音を表現していますけど、表情だったりとか表現もやってくれたからこそ、こういう感情の音楽なんだって改めて認識することができたました。木嶋さんも、全然違う曲調の2曲を弾いてくださったじゃないですか。こんなに変われるんだって、私たちもそういうふうにならなければいけないなって、背中がピシッとなるじゃないですけど、刺激をもらった部分がたくさんあります。
―― 今回演奏された曲のなかで、滑ってみたいなと思う曲は?
村上 「ラヴェンダー」はすごく憧れです。私はどちらかというと荒々しく、ドラマティックな曲が得意なんですけど、「ラヴェンダー」って本当にラヴェンダーが咲くお庭でゆっくり休んでピクニックするような、そんなイメージが私のなかであって。今日音楽を聞いて、そういった部分もあるけれど力強い部分もあったりとかして、改めて滑ってみたいなと思った曲です。
(ここで高橋大輔が合流)
―― 素晴らしい演奏に刺激を受けたとか。
高橋 生のオーケストラの演奏では、すごく昔、「メダリスト・オン・アイス」で滑って以来、滑っていないんです。今日聴きながら、こんなふうな演奏に合わせて滑ったら気持ちいいんだろうな、とか言って。
―― 司会が村上さん、ゲストは高橋さん。2人のコンビは2年目でしたが、成長や変化についてはいかがですか。
高橋 毎回「こうできなかった!」「(私の司会)大丈夫だった?」って、(佳菜子は)帰ったら裏で言っているんですけど、全然余裕でやっている感じが見えて、回すのも切り上げるのも上手で、すごいなと思って。
村上 でも、やっぱり安心感がある、大ちゃん。
高橋 ええ! 俺全然フォローできなかったよ。
村上 でも超安心感があって。やっぱりいつも一緒にこうやって喋ったりすることがあるから、(MC中に)心配になったら取りあえず、大ちゃんに「どうですか?」みたいに振ったところがめっちゃ多かったと思います。
高橋 楽しくて。でもぼくがMCになったら、たぶんこんなことにはならなかったから。
村上 (大ちゃんは)サポートも得意ですから!
―― こういう場で会う佳菜子さんはどうですか。
高橋 頼もしさしかないですよね。
村上 本当?
高橋 いつもテレビで一緒になるときは、もう「佳菜子、お願いします!」っていう。佳菜子先輩ぐらいの気持ちでいつもいっているので。
村上 そうですね。バラエティのときはちょっと「私に任せて、大ちゃんは好きにやって」という感覚はあるんですけど。
高橋 今回はね、またそれとも違う。
村上 そう。全然違うけど、この感じすごく安定感があります。
高橋 田中さんもああいう感じで、すごく気が合う方で。


―― 田中さんが入ると、最強のトリオになりますよね。
高橋 別でトーク時間を作ったほうがいいんじゃないかっていうぐらい。
村上 番外編が必要!
高橋 午前の部と午後の部でやって、午後の部はまるまるトークショーみたいな? 
村上 たしかに。それありかもしれない。
高橋 それもみなさん聞いたら面白いと思います。全然違う切り口で面白い話になりそうだなと思って。
―― 今回出演されるゲストのみなさん(東京公演の高橋、愛知公演<3月20日>の鈴木明子、町田樹)は、ソチ・オリンピックのメンバーですね。
村上 そうなんですよ、ソチメンバー。
高橋 何年前の話よって感じですけど。
村上 もう10年以上!
高橋 大人になっても一緒に仕事できているってすごく幸せだなと思います。
―― 今回「道」の演奏もありましたが、2010年バンクーバー・オリンピックからはもう15年経ちますね。
高橋 15年いろいろあったなと思いますけど、こうしてまだ滑っているとは15年前は思っていなかったですし、こんなことをやっているとは思っていなかったので。映画に出たりとか、お芝居をしたりとか想像していなかったんですよ。人生何が起こるかわからないですね。でも充実した15年後を過ごせているよって言いたいです。

村上 だって、アイスダンスに転向してますから。一番の衝撃はそこですからね。

高橋 そうだ、現役復帰してね。(笑)
―― 39歳の抱負は?
高橋 まだ45歳ぐらいまではがんばりたいなと思っているので、30代最後っていうよりかは、とりあえずやれることをやりたいなという感じでいるので、はい。45歳ぐらいでもう1回聞いてください。(笑)                                      村上 聞きたい。
―― こういう違う世界と接する機会で、新しいアイディアも浮かんでくるのでは?

村上 うん、うん、めちゃくちゃ刺激があると思います。
高橋 「オペラ座の怪人」を聴いて、ストーリーがあるやつをね。台詞じゃなくスケート劇でやったり。権利が難しいんですけど、できたらいいなって思いました。クラシックのオーケストラが入って、しゃべらずにバレエのようにやるというのはいつかできたらいいなと思っています。

村上 めちゃくちゃ、いいと思う!                              ーー 今日は(滑走屋の振付の)鈴木ゆまさんもいらしていましたし、アイディアが膨らむかもしれませんね。                                          高橋 はい。
ーー ありがとうございました。

「村上佳菜子のフィギュアスケート音楽会」は、3月20日(木・祝)に、愛知県名古屋市の愛知県芸術劇場で公演予定。町田樹さん、鈴木明子さんがゲストとして登場します。

= INFORMATION =
村上佳菜子のフィギュアスケート音楽会
3月20日(木・祝)/愛知県芸術劇場大ホール(愛知県名古屋市) ゲスト:鈴木明子、町田樹 当日券あり。
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