北京で開催中のグランプリファイナル。2日目の12月8日は、シニア女子がSPに登場し、世界女王の坂本花織選手が圧巻の滑りで77.35点をマークしてトップに立ちました。自身の得点に「ラッキーセブン!」と、初優勝へ向けて笑顔でスタート。2位は73.25点でルナ・ヘンドリックス選手、3位は66.72点でニナ・ピンザローネ選手とベルギー勢が入り、初出場の吉田陽菜選手(60.65点)、住吉りをん選手(58.63点)が4位、5位に続きました。
SP上位3選手による記者会見の様子をお届けします。
ピンザローネ「成長するためにここにいる」
―― いまの率直な感想をお聞かせください。
坂本 とにかく今日はベストな演技ができたので、すごくホッとしています。
ヘンドリックス 私にとって、クリーンな演技ではありませんでした。自分はもっとできると思っていますが、全体的にとても楽しんで滑れましたし、滑ること自体が大好きなので、いまはとても幸せな気分です。
ピンザローネ ここにいることができてとても幸せです。やらなくてはいけないことがまだいくつかあることはわかっていますが、試合ごとに成長するためにここにいるので、いまはとてもハッピーです。
坂本「今年は明るい気持ちで挑めている」
―― (坂本選手へ)以前、今季のファイナルでベストなパフォーマンスを出すことは自分にとって非常に大事だとおっしゃっていましたが、今回のファイナルに向けて、精神面でどのような準備をしたのか、心構えを教えてください。また、本日、成功した秘訣はなんでしょうか。
坂本 メンタルに関しては、今シーズンはけっこう序盤から気持ちは上がっていたので、落ち切ることなく今年はファイナルに挑めている感じがあって。去年はやっぱりファイナルまでは気持ちがどうしても上がりきらなかったり、オリンピックの後で、気持ち的に次何に向かってがんばればいいんだろうっていう期間だったので。去年、その経験があってすごく悔しい思いをしたので、今年はこうやって明るい気持ちでいままでの試合に挑めているので、それはやっぱり去年と全然違うし、この状況はすごくいい方向に向かっているなという感じです。今日は……なんでしたっけ?
―― 本日、成功したカギは何でしたか。
坂本 最後まで自分の演技に集中してできたのがカギだったんじゃないかなと思います。
ヘンドリックス「直前まで出られるかわからなかった」
―― (ピンザローネ選手へ)ヘンドリックス選手に小さいころから憧れていたと言っていましたね。一緒に戦ってみていかがでしたか。
ピンザローネ 質問をくださり、ありがとうございます。母国を代表して彼女と一緒にここにいられてとても幸せです。このファイナルにベルギーのスケーターが2人いるという歴史を、いままさに私たちはともに作っているわけで、これはとても素晴らしいことです。自分たちを誇りに思いますし、彼女と滑れて最高の気分です。
―― (ヘンドリックス選手へ)背中にテーピングをたくさんしていましたが、何があったのでしょうか。
ヘンドリックス 先週の金曜日、練習で3ルッツを跳んだときによくない転び方をして、それ以上動くことができなくなってしまいました。なので、すぐに練習を辞めて、療法士さんのところに行きました。彼女はたくさん助けてくれましたが、先週末の段階ではこの大会に出られるのかわかりませんでした。でも、月曜日に練習をしてみたら大丈夫だったので、この場所にいます。本当にうれしく思っています。たくさんマッサージをしてもらう必要があったので、療法士さんなしではここで演技をすることはできませんでした。とても感謝しています。
新チャンピオン誕生必至の女子フリーは、今夜9日(土)20時10分開始。フリー後の会見は「ワールド・フィギュアスケート100号」に掲載予定です!