東京体育館で開催中の世界国別対抗戦2025。大会2日目の4月18日は、ペアSP、フリーダンス、男子フリーが行われました。ペア世界チャンピオンの三浦璃来&木原龍一組が自己ベストを更新する貫禄の演技を披露。吉田唄菜&森田真沙也組、佐藤駿選手、鍵山優真選手の奮闘の結果、日本は前日に続いて2位に! 1位はアメリカ、3位はイタリア、初日3位のフランスが4位、5位カナダ、6位ジョージアと続いています。
アメリカのジェイソン・ブラウン選手、日本の坂本花織選手、イタリアのシャルレーヌ・ギナール選手がキャプテン会見に出席し、2日目の試合を振り返り、最終日の展望を語りました。
ギナール「チームイタリアにとって、素晴らしい1日になりました」
―― 世界国別対抗戦2日目を終えて。
ジェイソン はい、とにかく楽しいです。この大会楽しすぎ! 雰囲気もいいし、ボックス(チームの応援席)に座ってみんなで応援をするのも、それで記者会見で隣がアイスダンサー、そしてシングルの女子って、こんな記者会見、普通ないですよね。それもとってもいいです。国もみんな違うということで、やっぱりチームだからこその特別感を堪能しています。で、うちのチームに限っては、ここ数日「とにかく楽しくやろうね」「シーズン最後を祝うっていう気持ちでもやろうね」ということを言ってましたが、そうは言ってもやはり競技は競技です。ということで、やっぱり結果を出したい。国のために頑張ろう! チームのために頑張ろう! と、1人1人本当によくやってくれたと思って誇りに思っています。そういう意味では 2 日目、最高でした。
坂本 今日ペアから始まって、三浦選手と木原選手が素晴らしい演技をして、シーズンベストを更新して、いいスタートを切ってくれて。そこからアイスダンスの 2人と男子の2人が続いて頑張ってくれたので、なんとか 2 カテゴリーはフリーまで滑り終えて、無事に大きな怪我なく、みんな終えることができたので、明日に向かってすごくいい感じに進んでいるんじゃないかなと思ってます。
ギナール 2 日目、チームイタリアにとっては素晴らしい 1 日となりました。 1 日を終えて初めて 3 位につけたことは、我々としてもすごい手応えでよくやったなと思っています。チームメイトみんなが非常にいい滑りを見せて、何よりもお客さまと一体感を楽しんでいたと思います。そしてもうシーズン最後というのは、本当に誰もがそうですけれども、疲労困憊しているなかで、お客さまがあれだけ応援してくださったことが、 1人1人の力になったと思いました。
ジェイソン・ブラウン「いっしょになってより強くなれる」
―― チームのモットーを教えてください。
ジェイソン アメリカチームの今回のモットーは「Stronger Together 」ということで、いっしょになってより強くなれるんだということをまさに噛み締めています。考えてみると、団体戦だから支え合う、いい時も悪い時も、その間の普通の時も、支えてるんだっていうことで、一致団結しているからこそ、日本に来てそれだけのことができてるんだなっていうことを日々噛み締めています。
坂本 チームジャパンはこれといったワードがないんですけど、今まで国別対抗戦を経験したり、オリンピックの団体戦を経験したりしている選手もいるし、この国別対抗戦で初めて団体戦というものを経験する選手もいる。経験したことのある選手とまだしたことがなかった選手で支え合いながら、団体戦はこういうものなんだっていうのを楽しみながら、感じてほしいなって思っているので。うん、こんな感じです。
ギナール イタリアチームのモットーは、「チームの強さは 1人1人にある」。1人1人の強さがチームの強さであるということ。 私たちはいいモットーだと思っていますけれども、私たちは一致団結しているからこそ、強さが発揮できていると思いますし、それはやっぱり長年の仲間であるっていうところに根差しているんじゃないかなと思います。
―― (イタリアチームへ)キャプテンに選ばれた過程について。
ギナール 率直に言うと、まったくどういう過程で決まったのかは分からないの。(笑)「やってくれる?」と聞かれたので、「まあいいわよ」ってことでなりました。
坂本花織「明日はいろんな縛りに縛られず、殻を全員破ってほしい」
―― 皆さんはキャプテンですけれども、応援に関してもリーダーですか? 応援のテーマなどはありますか。
ジェイソン ぼくはもちろんリーダーを自負していますけれども、やっと男子が終わったので、明日はさらにクレイジーにレベルを上げてどんどん大騒ぎしてやろうと思っています。(笑)やっぱり団体戦のコツは、もっと派手にもっとうるさくいっぱい応援するほうが勝ちだと思っています。アメリカに関しては、アメリカの赤白ブルーのカラーでいろんな応援グッズも用意しているんです。ぼくはこの任務を非常に真剣に捉えているので、自分の責任を果たしたいなと。やっぱりみなさん、この大会に関しては2年に1回ですけど、自分の国の誇りを持って挑んでると思うんですね。通常の大会ではなかなかないような形で、こんな近くで観戦して応援できるってところが醍醐味なので、明日はもう全開でいきます。
坂本 私は今日競技がなかったので、初めのペアから最後の男子まで、ずっと応援席にいて。日本チーム以外の選手もリンクサイドから応援できたのはすごく見ごたえがあったし、勉強になる部分もたくさんあって。でも自分の国の選手になったらはしゃぐみたいな感じでやっていて、でもちょっと、そうですね。アメリカとか他の国に比べてやっぱり日本はちょっとおとなしすぎたかなっていうのはちょっとあるので。今日で競技が終わった人たちがたくさんいるし、ちょっと体調面とかすぐれない人もぼちぼちいるので、無理はせず、明日ちょっとはしゃいでもらえたらなとは思っています。
ギナール キャプテンとしての責任は非常に大きいなと思います。チームとして精一杯の応援をしようというのはもちろんやっていますけれども、イタリアチームだけでなく、他のスケーターの応援もできるのが非常に価値のある経験だなと。リンクのすぐそばで、いろんなカテゴリーの選手の演技も、大会全体を座って見ていられるのは面白いなと思いました。で、非常に今日頑張ったことに誇りを思っているんですけれども、明日はさらに応援のほうも頑張ってもらいたいなと思っています。
―― 明日の最終日に向けてのプランをお願いします。
ジェイソン 明日競技に出る選手はやるべきことは全部わかってますし、トレーニングもできていて準備万端です。応援団の方も支えるという意味においては、準備万端で全力を出し切るのみだと思います。
坂本 明日はいろんな縛りに縛られず、殻を全員破ってほしいなと思っています。
ギナール 明日はもう本当にベストな滑りをしてエネルギーいっぱいで、応援も非常に賑やかにやって、もしかしたらメダルがついてくるかも。目指そうっていう感じでいくと思います。
大会3日目の4月19日(土)は、午後6時半からペアフリー、午後8時から女子フリーが行われ、最終順位が決定します。