現在発売中の「ワールド・フィギュアスケート100号」で速報をお届けした四大陸選手権2024。本誌ではご紹介し切れなかった選手たちの声をたっぷり、じっくりお届けしたい! ということで、今大会で見事ISU選手権初優勝を飾った鍵山優真選手の競技翌日のコメントをご紹介します。
勝利の喜びや今季の取り組みを振り返りながら、いまの自身の考えを語ってくれました。取材の端々で出てきた大好きなバレーボールや二十歳になっての話題などは記事の最後にピックアップ。競技後のリラックスした雰囲気ならではの喜びの声です。20日から始まるモントリオール世界選手権でいっそうの活躍が期待されます!
応援で演技に熱が入った
―― 初優勝おめでとうございます。タイトルを獲ったことと、300点突破だとうれしさの比重はどうでしょうか。
鍵山 両方ですけど、300点はオリンピックのときに1回出しているので、タイトルのほうがすごくうれしいなと思います。
―― ご自身のフリーの演技は映像でご覧になりました?
鍵山 いろいろ反省しながら……。もうちょっと表現面を意識できたなとか、ステップもちょこっとですけど遅れたりしていたので、もっともっと体力をつけなきゃなと考えたりしていました。
―― 次は310点が目標になってくるかと思いますが、そこへ向けての手ごたえは?
鍵山 まずフリップを降りたら310点はいけると思うので、あとはスピンや、ほかの4回転ももっといいクオリティで跳ぶことができれば、もっと点数を伸ばせるんじゃないかなと思います。
―― イリア・マリニン選手が出した今季世界最高得点(317点)が見えてきた感じでしょうか。
鍵山 マリニン選手もそうですけど、宇野(昌磨)選手、アダム(・シャオイムファ)選手含めて、やっと戦える位置についたのかなと思います。
―― フリーのあと、客席に向けてサムズアップしていましたが、あれは誰かに向けて?
鍵山 日本チームとか、応援してくれた選手の方たちがいたので、「やった、やった!」って、グーッ!てやりました。(笑)
―― 応援で気合入りました?
鍵山 めちゃくちゃ気合入りますね、やっぱり。無観客のときもある程度自分の演技はできていたと思いますけど、やっぱり試合は応援アリでなきゃなって思うので。今回、日本から来てくれた方もいらっしゃったり、中国の現地の方もすごく応援してくださったので、演技に熱が入りました。
―― ジュニアのころから一緒にがんばってきた佐藤駿選手と、ISU選手権の表彰台に上がったのはいかがでしたか。
鍵山 そうですね。去年、四大陸で(三浦)佳生くんと駿が表彰台に一緒にのぼっているのを見て、すごく「いいなあああ!」って思っていたので。(笑)佳生くんいないのは残念なんですけど、こうやってぼくが復帰して、その1年目で、四大陸選手権で一緒に表彰台にのぼれたのはすごくうれしく思っています。
―― 3人で大会の表彰台を独占したいという気持ちもありますか。
鍵山 よく話しますね。いつか3人で出て、みんなで表彰台にのぼれたらいいねって、思っているんですけど、本当に日本のメンバーはすごくたくさんいるので、なかなか難しいですけど、いけると思います。
―― 三浦選手からは連絡きました?
鍵山 「おめでとう」って、文字とラインのギフトみたいなのが送られてきて、すごくうれしかったです。
―― ギフト?
鍵山 ドリンクのチケットみたいなのを送ってきていたので。
―― よく送り合うんですか。
鍵山 いや、やらないですけど、でもなんかわかんない。佳生くんなりの、そういうのがあったんでしょうね。うれしかったです。
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