全日本選手権大会2日目の22日、女子ショートプログラムが行われた。前回5位の千葉百音(木下アカデミー)が「黒い瞳」のアレンジバージョンに乗って、3フリップ+3トウループ、ダブルアクセル、3ルッツをクリーンに決めて、68.02点をマーク。会心の演技を終えて、晴れやかな笑顔を見せた。
今春、仙台から宇治に拠点を移し、迎えたシニアデビュー。グランプリシリーズは、スケートアメリカ6位、フランス大会9位と思うような結果が出せなかった。不調が心配されていたが、11月にその原因が判明したという。対策をして、調子を整えて臨んだ全日本選手権のショートプログラムでは、2年連続3位につけた。
—— SPの演技に振り返ると?
千葉 フランス杯まで調子悪かったんですけど、体調面の改善も含めてここまで……体調の原因を突き止めて、直しながら、気持ちもそれにつれて、いい方向に上のほうに上げながら、全日本に向けていい調子で練習してこれたので、今日は緊張もあったんですけど、練習通り出せたかなという気持ちでホッとしてます。
―― 満足感は高い?
千葉 そうですね。この曲は新しいジャンルで、まだまだ自分のスケーティングスキルが足りないところもあって、この曲の魅力の半分ぐらいしか伝えられてないので。そこをもっともっと踊り込んでいきたいです。とりあえずいまできる自分のパーフェクトを出せたのでよかったと思います。
―― 体調面の改善というのは、どんなところを調整したんですか。
千葉 (春から)京都に来て練習を積んでいて、少し息が苦しいなと思ってたんですけど、体力がないからかなと思って練習を積んでいました。フランス杯終わったあとに、ちょっと苦しすぎるから、喘息かもしれないから、病院に行ってみたら、“運動誘発性喘息”っていうやつだったので。治療を始めたら、苦しいのがもう少し軽減されて、それにつれて気持ちも楽になったというか、そういう面で調子も上がってきました。
―― 差し支えなければ、どんな治療を?
千葉 まあ……治療薬を服用しながら。とくに激しい運動を控えるとかじゃなくて、治療薬を使いながら強い運動をしてて。強くしていくっていう感じです。
―― 原因がわかってスッキリしたような感じですか。
千葉 はい。そうですね。やっと本調子でできたって感じで。ホッとしてます。
―― フリーもいい位置で滑ることになると思うんですけど、どんなことを心がけたいですか。
千葉 フリーの滑走順がどうなろうと、練習でいい演技ができているので、練習でやっていることをそのまま、緊張していてもしっかり出せればなって思います。
―― SPのなかで、いちばんよかった部分は?
千葉 ステップシークエンスがいちばんハイテンポで、音に1個でも遅れたら取り返しがつかない感じなので、そこをノリノリで今日は踊れてよかったです。
―― 全日本との相性はどうですか。ショートプログラムは、去年(3位)もよかったですけど。
千葉 相性……いいと思いたいです。(笑)