東京選手権2026 男子SPトップの三浦佳生選手コメント

東京選手権シニア男子 三浦佳生がSP1位「自信になるショート」

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田中貴金属アイスアリーナで開催中の東京選手権は10月3日、男子SPが行われ、ミラノ・コルティナ・オリンピック代表の三浦佳生選手(明治大学)が84.37点でSP1位につけました。2位には0.03点差で世界ジュニアチャンピオンの中田璃士選手(西武グループ)が入り、3位は三宅星南選手(日本建物管財)。フリーは4日17:30から行われます。

三浦選手は、冒頭の4サルコウは着氷を堪えながらも成功、鮮やかにトリプルアクセルを決めたあと、最後の4トウ+3トウの1本目が2回転になるも、2トウ+3トウにして得点も獲得。最後まで疾走感たっぷりに「マンボ」を踊って観客を楽しませました。

8月のサマーカップ、9月のCS木下グループ杯で悔しい演技が続いていたSPを、GP前にしっかりまとめた三浦選手。充実の表情で語ったコメントをお届けします。

「ぼくはピンクを捨てきれない」

―― SPの演技を振り返って。
三浦 動きはすごくよかったなと思っていますし、いちばん「マンボ」を楽しめたかなと思います。まあ、こんなものかなと。(笑)ちょっとトウだけ、だいぶその前にノッていて、いつもより勢いよくいって壁に近くなって、カーブ沿いに避けるかたちに跳んじゃったんで、そこが理由ですね。

―― CS木下グループ杯のときに近い?
三浦 あれはもう、あのコースでいってのあれだったので。今回は、練習とまったくコースが違うかったので、新横で練習していたときはけっこう真っすぐいけていたんですけど、木下からちょっと戻して、若干斜めに入るぐらいの感じなんですけど、本番ちょっとスピードが出て(カーブ状に)避けるかたちになっちゃったかなというのが1つあります。サルコウはちょっと浮きすぎちゃいましたけど、感覚としては全然悪くなかった。

―― 幅も出ていましたね。
三浦 そうですね。5回転いくんじゃないかと思いましたけど。(笑)着氷したときちょっと笑っちゃいました。アクセルもすごくいいジャンプというか、自分のなかでもすごく体がいい状態だなと感じられた演技。疲労感もなく、本当にトウの位置さえ確認とれれば、グランプリいけるなという自信は今日出ました。

―― フリーについては。
三浦 丁寧にやりつつ、世界観とか感情は表現したいなとは思います。強いて言えば、後半一発目にトウが入っているんですけど、そこの前だけまだブラッシュアップできていないので、正直、ぶっちゃけて言うと、全然失敗していいかなと。確認なので。ただ、試合となると練習とちょっと変わってくる部分もあるので、どこがいやな感触があるのか、どういうところでトウがやりづらいのかをしっかり確認したい。仮にこれで跳べてもいいジャンプにならないと思うので、そこはわかったうえで明日はやりたい。グランプリ前の調整という位置づけでしかないですね。

―― 昨季の全日本選手権3位で、今季は全日本選手権へのシード権があるので、東京選手権はスキップする選択もあったと思うのですが、出ようと思ったのは、調整の目的で?
三浦 あとはショートですかね。やっぱり練習でできていて、本番でできないという状態が続いていたので。大丈夫っちゃ大丈夫なんだろうけど、なんかイヤじゃないですか。ズルズル引きずった状態で。気持ち的に1回すっきりさせたいなというか。さすがに67点(サマーカップ)、68点(CS木下グループ杯)ときて、それ以下になることはないと思っていたんですけど、ちゃんと自分の最低ラインは出そうと思って来ましたね。これで、ショート100点出たら、フリーに出なくてもいいかなと思っていたんですけど、無事に84点だったのでフリーも出たいと思います。(笑)

―― SP100点への道筋はできました?
三浦 はい。下(演技構成点)39点でしたけど、逆かなと思っていて、最初、点が出た瞬間に。上(技術点)42点の下42点とかかなと思っていたら、意外と下39点の上が45点出たので、上が思ったより出て、下が思ったより出なかったというかたちだった。たぶんグランプリになればもうちょっと出るかなという気がしています。今日は自分のなかでもいい感じに滑れたというか、スピードも出ているけど、しっかり押さえつつ、ちょっとノッちゃいましたけど、トウの前だけ。でも動きも、表現のところもクリアにできたかなとは思うので、比較的自信になるショートだったかなと思います。

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―― ジャンプコースについては、今夏にイリア・マリニン選手から教わったことを実践していくなかで、いまの状態になっている?
三浦 そうですね。彼から日本の選手はみんなストレートラインで4回転トウを跳ぶ、あれはよくないって。パワーが強くなってあちこちに振り回されちゃうからちょっとカーブに寄せたほうが自然な回転が生まれる。パワーを使わなくても跳べるということを言われて。たしかに彼のところで練習したときに、言いたいことはすごくわかった。これを習得するのには時間がかかるだろうけど、言っていることはわかる。でも、それをさらに超えて、さらにカーブに乗りすぎちゃうと、今日みたいになる。木下もそうですね。木下も本番ちょっといっちゃったので。(今日の)6分間ではけっこういいのを跳べたんですけど、本番はちょっと逃げるかたちにいっちゃったので、そこはしっかりグランプリまでに直していきたいなとは思っています。

―― 練習を重ねていくなかで、教わったことが身についきている手応えはありますか。
三浦 全体的にジャンプが丁寧になったかなという気はしています。思い切りは捨てていないんですけど、そのなかで最低限守らなきゃいけないところのベースを、自分のなかでかっちり身につけている、意識しているなと感じていて。いままでは思い切り、自分のらしさを全開にして跳ぼうっていう。細かいことをそんなに考えずにやっていたので、感覚と自分の分析によるジャンプという感じでしたけど、そこにプラスで、「ここは絶対こうしなきゃいけない」を彼のところに教わって、それをずっと続けている。いまはとにかく、シングルから4回転までを同じように跳べるように毎日練習しています。

―― マリニン選手のところではトウループをメインに?
三浦 全体かなというのはあって。全部のジャンプ、アクセルは抜いて、サルコウからルッツも全部同じ跳び方だよというのもありますし、跳び方がバラバラだったので、全部同じ跳び方というのを理解したうえで、ジャンプに応じてそれぞれのやり方というものもあるので。ベースは全部一緒というのをいちばん学んだかなと。1回転から4回転までをすごく重点的にやりましたし、彼があの難易度のジャンプを持ちながら、あの安定感を出せるというのも、そういったところに理由があるなと感じた。なかなかやっている選手がいないので、こういう地味なことを。みんな、シングルやったら次トリプルやって、もう4回転みたいな感じなので、そこを1から細かく練習しているという感じですね。

―― そうしていくと、フリップやルッツの4回転の可能性も?
三浦 練習で最近フリップをやり始めたんですけど、フリップはけっこういい感じです。ルッツはまったくビジョンが見えません。トリプルでギリみたい感じなので。5回転やったほうができると思います。(笑)

―― サルコウの5回転は見えそう?
三浦 オフにハーネスだけ1回遊びでトライしてもいいかなと思っています。絶対に怪我するので、ちゃんとはやらないですけど、思い出作りぐらいで。(笑)ハーネスだと加減ができるので、しっかり引っ張ってもらえれば回って降りてこられるので、5回転の世界を体感しようぐらいの感覚ですね。記念受験。

―― 1回転から4回転まで、マリニンも公式練習でそうやって跳んでいると思いますが、三浦選手もそうしているんでしょうか。
三浦 そうですね。試合の期間は、今日の朝とかは20分しか練習がなかったので、さすがにトリプルからだったんですけど、時間があるときは。ぼくの練習スタイルが、朝2コマ、夜1コマってあるので、1コマ目スケーティングメイン、最後のほうにスピンをやって、2コマ目はジャンプを1から3回転やって、0回転と1回転で通しを1回ずつやる、スタミナ強化で。夜はしっかり4回転の練習をして、4回転で通しをするという練習スタイルですね。それはイリアもそういう練習スタイルなので、彼から教わったことの1つです。

―― マリニン選手との合宿を経て変えたんですね。
三浦 そうですね。朝から4回転バンバンやってたんですけど、やめました。朝は動かない状態なので。彼はあまり、ぼくとかよりもアップをせずに(氷上練習に)入るので、リンクで体をゆっくり作っていって、まずは3回転で基礎、感覚を身につけて、夜にしっかりやっていましたね。4A+4Aとか、なんか意味わかんないことを……。(笑)

―― アクセルは習わなかったんですか。
三浦 跳び方は習いましたけど、4Aは習ってないです。スキッドをかけないと正直無理だとは思っていて、自分の跳び方はスキッドをかけないので、そこはやらなくていいかなというか、やったら危険なのでやめておきますという感じで。でも、聞いたんですよ。スキッドと、(スキッドを)かけないのと、どっちがいいのって聞いたら、べつにスキッドをやる必要はないと、トリプルをきれいに跳ぶためだったら全然必要ないし、スキッドというよりも、跳ぶ前のバックアウトにどう入るかが大事だよと教わったので、そっちをぼくは教わりました。

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―― マリニン選手のところへ練習しに行った経緯は、自分からお願いして?
三浦 そうですね。一通りシーズンが終わって、4月のショーのタイミングで、ぼくからと、マネージャーさんも(マリニンの)パパママにちらっと聞いて。イリアも「全然来られるよ」と言ってくれたんで。「こんな感じの練習ができるよ、うちでは」って、なんか向こうからプレゼンしてくれたので(笑)、「じゃあ、ぜひ行かせていただきます」って。その場で決まったみたいな感じでした。

―― マリニン選手のチームはロシア系のメソッド?
三浦 ロシアのメソッドが、ぼくはわからないのであれなんですけど、見た感じでいくと、ラファ(ラファエル・アルトゥニアン)のところのチームは見たことはあって、それに応用が利いているのかなという感じではありますね。ラファのところの子は、同じステップをいっぱい踏んだうえで、1分間ぐるぐるやって最後にジャンプをやるみたいな感じの練習をしているんですけど、それの応用利いたバージョン。これはぼくの意見ですけど、それだけだと多回転をやるとなるとちょっと難しいのかなと。そこに自分の考えが加わらないと無理なのかなと。応用が利かないとだめなのかなと思っていたところに、イリアが自分のなかでのメソッドも持っているし、(コーチである)お父さん、お母さんの知識もすごく豊富なんです。3人のなかでかっちりとハマったメソッドがあるのかなと、話を聞いていて思いました。

―― すごく勉強になったんですね。
三浦 はい。端的に言えば、「勉強になりました!」要約したらそうですね。(笑)

―― SPの衣装は、夏の全日本合宿でピンクはやめるかもしれないと話していましたが、変わりますか。
三浦 一応、(新しい衣装が)出来て、昨日、練習のときに着てみたんですよ。なんかちょっと……スタイルを気にしちゃうので。見栄えによって滑りの見え方とかが違うので。下半身に対して上半身が太く見えちゃうと逆三角形のシルエットになって、逆の上半身がシュッとしていたほうがたぶんスタイルがよく見える。とくにぼくは、ザ・日本体型なので、そこがより際立っちゃったというか。ちょっと改善したら着る機会はあると思うんですけど、ピンクのほうがキャッチ―だなという気も。ピンク、やっぱりぼくちょっと捨てきれないんですよね。愛着がわいたというか。

―― 印象にも残りますしね。
三浦 印象に残るじゃないですか、ピンクだと。(新しい衣装も)いいんですけど、かっこいいし! でもピンクを着ちゃったら、ピンクいいなと今日やっぱり思いましたね。

―― このピンクの衣装をもっと派手にするとか?
三浦 アリですね。どう派手にするかですよね、あとは。色味を増しちゃうと、みんな目痛くなっちゃうんで。もうちょっと形的な? かたちをもうちょっと「マンボ」に寄せるとか……ピンクいい。ちょっと捨てきれない。男子で着る人いないので、そういったのも含めてやっぱり目立つからいいなとは思いましたね、正直。テンション上がるっす!

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