東京選手権が10月2日、東京・田中貴金属アイスアリーナで始まり、最初の種目として女子ショートプログラム(SP)が行われました。
ミラノ・コルティナ・オリンピック銅メダリストの中井亜美選手が81.29点でSP1位、世界選手権銀メダリストの千葉百音選手が77.31点で2位、四大陸選手権金メダリストの青木祐奈選手が77.11点で3位につけ、4位に住吉りをん選手、5位に河辺愛菜選手、6位に渡辺倫果選手が続きました。有力選手が顔を揃え、シーズン序盤からハイスコアが飛び出す熱戦となりました。
SP1位の中井選手はミスのない演技で、参考記録ながら、9月のCS木下グループ杯に続く2戦連続での80点超え、自己ベストを上回る高得点。笑顔で演技を終えた中井選手のコメントをお届けします。
中井亜美「気持ち的に楽しめていることが大きい」
―― 今日の演技を振り返っていか がですか。
中井 木下杯(CS木下グループ杯)から続けていい演技ができたのはすごく自信になると思いますし、木下杯が終わってからかなり練習を積んできていて自信はあったので、今回それが結果につながったのはすごくよかったと思います。
―― 81点台の得点を聞いたときはどんな気持ちでしたか。
中井 国内の試合だったので、どのくらい点数が出るか掴めてはいなくて、70後半を出していただけたらいいのかなと思っていました。まさか81点が出せると思っていなかったので、すごくうれしかったです。
―― 挑戦のプログラムと言っていたなかで、好演が続いているのはどんなところがうまくいっていると感じますか。
中井 プログラムに関しては試合を積むことによってだんだん自信も得てきていて、点数も出していただけるようになってきているので、自信はかなりついてきていて。ジャンプに関しては、木下杯よりもかなり調子が上がってきているので、試合を重ねるごとに自信も持てるようになりましたし、気持ち的にも楽しんで迎えられているのが、いまは大きいのかなと思います。
―― SPに関しては、シーズン序盤はとくにどこに力を入れて練習していますか。
中井 まずはしっかり、演技もそうなんですけど、足の部分で(氷を)押すところはしっかり押していったり、細かいステップのなかでもしっかり踏んでスピードを出していくことを中庭先生と意識してやっています。そこはだいぶできるようになってきたので、あとは上半身の動きだったり、指先までの使い方だったり、目線もこれからもっともっと上げていければいいなと思います。
―― 踊りの部分への意識について。
中井 ジャンプが終わったあとはもう、ほとんどスピンとステップだけなので、しっかり踊りの部分に集中してできるようにはなってきていると思う。ジャンプのあいだの振付ももっと詰めていけるところがたくさんあると思うので、そこはシーズン後半にかけてうまくできればいいなと思います。
―― シーズン序盤でこの完成度の高さを見せられていることについては。
中井 正直、自分自身でもびっくりしているんですけど、昨シーズンに比べたらスロースタートだったので、ここまで早く(調子を)上げられると思っていなかったですし、逆にそれで落ち着いて練習できたりというのもあって、先生とも相談しながら、自分の気持ちをちゃんと整理しながらできているので、すごくいいかたちで今シーズンを迎えられていると思います。
―― 自分の気持ちを整理しながら、というのは?
中井 やっぱりオリンピックが終わってから、燃え尽きたり、世界選手権の結果があったりで、いろんな感情がシーズン終えてからあったので、気持ちの整理がつかないまま練習している時期もあって、そうなると、練習にも身が入らないですし、集中することができていなかった。中庭先生と相談して、いろんな気持ちを整理して、いまはこういう気持ちで挑もうというのが固まってきてはいるので、そこは気持ちの整理がついてきているなと思います。
―― それはどのくらいの時期に?
中井 (振付のために)カナダに行ったときに、2週間しっかりスケートに向き合う時間だったり、スケート漬けの日々を過ごしたのがいちばん大きなきっかけというか、次のシーズンに向けてがんばろうと思えたきっかけ。その前はオリンピックの行事やメディア対応など、いろんなことがあったので、そこで聞かれる質問によって、自分自身でその感情を覚えてしまったり、オリンピックのうれしさ、悔しさ、いろんな気持ちがごちゃごちゃになったのが、カナダですっきりして、日本に帰ってきてから先生と話して気持ちの整理がついた感じです。
―― シーズンが本格化していくなか、いまはどんな気持ちでしょうか。
中井 去年のことを忘れるぐらいすっきりした感情でいるので、一からのスタートという気持ちでいまを迎えられていると思います。
―― 周りの言っていることに自分の気持ちが流されることもあった?
中井 自分はまだまだだなと思っています。評価していただけていることはうれしいことではあるんですけど、それが多少プレッシャーになったりする部分でもあるので、自分自身にしっかり集中して流されないようにと考えています。
―― 集中すると練習も違いますか。
中井 そうですね。集中するとジャンプの質も変わってきますし、練習が毎日楽しいと思えるような日々を最近は過ごせているので、良い環境で過ごせていると思います。
―― そのなかで、先日は改めて次のオリンピックでメダルを目指すことを口にされたと思いますが、その意図をお伺いしてもいいですか。
中井 昨シーズンのオリンピックを経験して、うれしい気持ちもあったので、もう一度経験したいという思いもありますし、もっと成長した姿でオリンピックに戻りたいと思っているので、4年後をしっかり見据えて1年1年がんばっていけたらいいなと思います。
―― アジア大会はご覧になっていますか。
中井 練習が終わって、家で夜ご飯を食べている時間帯にテレビでやっていることが多くて、いろんな試合を観ていて。陸上も見る機会が少なかったんですけど、試合がポンポン進んでいくので見ていてすごく楽しかったです。男子のリレー(4×400m)が金メダルを獲ったのを見て、家のソファで飛び跳ねながら応援していて。めっちゃ緊張したんですけど、見ていて楽しくて、最近はアジア大会を見るのにハマっています。
―― 同世代の選手には親近感を覚えますか。
中井 やっぱり同世代の子とか、近い年代の子たちを見ていると、違う競技ですけど、こうやってがんばっている選手がいるのを知ることによって、次の日の練習もがんばろうと思えるので、すごくいい時間だなと思います。
―― 見るのが好きな競技はありますか。
中井 最近はバレーボールを見るのが好きで、女子も男子もどっちも好き。楽しんでいます。
―― 推しの選手は?
中井 女子は佐藤淑乃選手、男子は高橋藍選手とか石川祐希選手が好きです。



