2026年2月18日
70点台が9人!ハイレベルな女子SP 日本勢3人はフリー最終グループへ 

女子SPで3A成功、17歳の中井亜美が首位!坂本花織、アリサ・リュウ、千葉百音が追う 

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ミラノ・コルティナ・オリンピックのフィギュアスケート最終種目、女子シングルのショートプログラム(SP)が2月17日、ミラノ・アイススケートアリーナで行われ、初出場の中井亜美選手(TOKIOインカラミ)がトリプルアクセルを成功させて、78.71点でトップに立ちました。2大会連続メダルを狙う坂本花織選手(シスメックス)が77.23点で2位、初出場の千葉百音選手(木下グループ)も74.00点で4位。日本の3選手は上位6人に入り、最終グループで19日(日本時間20日)のフリーに挑みます。

好試合となった女子SPで実力を発揮し、女王戴冠を目指して明後日のフリーを戦う上位9選手のコメントと写真をお届けします。

中井亜美「いままでの人生のなかで一番最高の瞬間」

上位9人が70点台というハイレベルな試合になった女子SP。トップに立ったのは、日本の17歳、中井亜美だった。第4グループの1番目に登場した中井は、中庭健介コーチに力強くうなずいて、スタートポジションへ。イタリア映画「道」の音楽に乗って、冒頭に大技トリプルアクセルをクリーンに決めると笑顔が弾けた。3ルッツ+3トウ、3ループを成功させると、後半のステップでは大きな手拍子に後押しされながら、表情豊かにリンクを疾走。最後のスピンを終えると、ガッツポーズが出た。すべての要素に加点がついて、自己ベスト78.71点をマーク。オリンピックでのトリプルアクセルの成功は、伊藤みどり、浅田真央、樋口新葉に続いて、日本女子4人目の快挙。中井は、「スピンをしている最中から歓声はすごく聞こえていましたし、いままでの人生の中で一番最高の瞬間だったなって思っています」と語った。フリーでは、「トリプルアクセルを着氷し、そのあとは最後の最後まで演技を楽しみたいです」とコメントした。 また「今日はいつも読んでいる浅田真央さんと羽生結弦さんの本をいつも通り読んで、試合に来ました」と明かし、「自信が自然と溢れてくるので、本当に読んで良かった」と話した。

坂本花織「昨日までの不安が一気に晴れて、いい緊張感だけが残った」

2大会連続の個人メダルを狙う坂本花織にとって、女子SPは団体戦から3つ目の演技となった。「Time To Say Goodbye」に乗って、3ルッツ、2アクセル、3フリップ+3トウを着氷して、ブノワ・リショー振付にあふれる感情を乗せ、貫禄の演技を披露した。ルッツにアテンションマーク、連続ジャンプの2つ目が回転不足をとられたものの、ただ1人3項目すべてで9点台の高いPCS(演技構成点)を得て77.23点で2位につけた。

坂本は前日まで、「部屋で1人になると、不安が押し寄せてきて、考えても仕方がないのにストッパーがなくて、どうしようどうしよう、というまま寝るのが何日も続いて」という心理のなかで過ごしていたが、りくりゅうこと三浦璃来&木原龍一ペアの金メダルでその不安から切り替えられたと語った。「絶対落とせない素晴らしい黄金のバトンを受け取ったので、これは自分も行ける気しかしないと、昨日までの不安が一気に晴れて、いい緊張感だけが残った」。そうして臨んだ演技は、「満足度は高かったです。アクセルの前くらいから、いままで感じたことのない不思議なリラックスモードになって、『あっ、楽しいな』みたいな感じに。いまこの瞬間を満喫しようと思って滑っていました。フリーでは、守りに入らず、攻めの姿勢で頑張れたらなと思います」。

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アリサ・リュウ「私の目標は勝つかどうかじゃない」

3位につけたのは、世界女王のアリサ・リュウ(アメリカ)。3フリップ、2アクセルを成功させると、最後の3ルッツ+3ループも着氷。穏やかな表情で全身を大きく使ったステップを披露し、最後はビールマンスピンで締めくくった。天をあおいで、こみ上げる感情をかみしめるといつもの笑顔を見せた。アリサは「本当に楽しかったです。いい滑りができてハッピーです。最後のスピンなんか本当に最高だったでしょう。とても地に足がついた感覚があり、今季の他の試合よりも、プログラムとより深くつながれた気がします」と話した。アリサはつねに結果が第一ではないと発言してきたが、今回も、日本のライバルに勝てるかどうかについて聞かれると、「そういうことは考えません。私の目標は勝つかどうかじゃない。私の目標は自分のプログラムをやり遂げて、私の物語をみなさんに伝えること」と答えた。「失敗してもいいし、素晴らしいプログラムでもいい。結果がどうであっても、それも私のストーリーだから」

千葉百音「『ラストダンス』をすごく楽しめたのが幸せ」

最終29番滑走で登場した千葉百音は、「ラストダンス」に乗って、堂々のオリンピック・デビューを飾った。冒頭の3フリップ+3トウループの2本目が回転不足、最後の3ルッツもアテンションマークがついたが、スピンやステップはすべてレベル4。とくに、最後のレイバックスピンでは、すべてのジャッジからGOE5点満点を得る最高の評価を得た。合計74.00点で4位に入った千葉は、「コンビネーションジャンプには少し心残りがありますが、ルッツを降りてから、大勢の観客の皆さんと一緒に、この『ラストダンス』をすごく楽しめたのが幸せでした」と振り返り、前日の三浦&木原ペアの金メダルを見て、「昨夜、りくりゅうペアの演技を拝見して、本当に感動したし心を揺さぶられました。女子3人で『明日から私たち試合だね』と話しました」と明かした。フリーの音楽の作品舞台はイタリア・ヴェローナ。「イタリアで、 『ロミオとジュリエット』 とともに、できる限りいい演技をしたい」と抱負を語った。

SP5位になったのは、AINとして出場しているモスクワ出身のアデリア・ペトロシャン。赤いジャケットに黒のパンツスタイルで登場した18歳のペトロシャンは、マイケル・ジャクソンメドレーに乗って、2アクセル、3ルッツ、後半に高さのある3フリップ+3トウを成功させ、キレのある動きで客席を沸かせた。キス&クライでは、自己ベスト72.89 点に納得の表情でうなずいた。演技を終えたペトロシャンは「自分のスケートにはとても満足しています。最初は心配していました。スケートのことではなく、自分の(感情的な)状態についてです。これは私の人生でもっとも重要なスタートでした」と話した。公式練習で練習していた4回転をフリーに組み込むかについては、「秘密にしておきたいです。私は自分のプログラムについて決して話さないので」と答えた。

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6位は、団体戦でも好演技が光ったアナスタシア・グバノワ(ジョージア)。個人戦でも自己ベスト71.77点を出し、フリー最終グループ入りを決めた。グバノワは「とても幸せで、70点を超えるのは私の夢でした。これまで一度もこのスコアを取ったことがなかったので、国際舞台で達成できたのは本当に特別です」と喜びを語った。

7位以下には、70.93点のルナ・ヘンドリックス(ベルギー)、70.84 点のイザボー・レヴィト(アメリカ)、70.07点のイ・へイン(韓国)と、世界選手権の表彰台経験者たちが続いている。全米選手権3連覇のアンバー・グレン(アメリカ)は冒頭のトリプルアクセルを成功させたものの、後半に跳んだループが2回転でノーカウントとなり、13位と大きく出遅れた。

ハイレベルな女子シングルの最終決戦女子フリーは、2月19日(日本時間20日午前3時)に行われる。

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