2024年11月21日
芽吹いたばかりの才能たちによる、真剣勝負の2日間!

金沢純禾が3連覇!~第28回全日本ノービス選手権~

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A1年目の佐久間陸が優勝! ノービスA男子

◎ノービスA男子1位 佐久間陸(福岡オリエンタルバイオアカデミー)

ノービスA男子で優勝を果たしたのは、ノービスA初参戦の佐久間陸。これまで、山口県、岡山県、そして福岡県とよりよい環境を求めて各地を流転してきた努力が、ここで実を結んだ。「初めて優勝できたのでうれしいです。(演技では)100%の力を出し切れたと思うので、よかったと思います。点数は98点が目標で、99点が出たので、とってもうれしいです。(去年からの1年間で)トリプルの跳べる種類が増えて点数が伸びたと思います。スケートを始めたのは、『アナと雪の女王』が好きで、氷に乗ったら手から雪が出るかなと思って始めたら、スケートが楽しくなりました。要素の中ではスピンがいちばん好きです」

◎ノービスA男子2位 吉野咲太朗(西武東伏見FSC)

銀メダルを獲得したのは、昨年も2位に入った吉野咲太朗。公式練習で足を痛めながらも気力を奮い立たせて出場。怪我の影響から序盤はジャンプにミスが出たものの、折れることなく立ち上がり、観客の胸を打つ演技を見せた。「ちょっと思い通りにいかなかったんですけど、点数的にはよかったかなと思います。足を捻挫して欠場したほうがいいとも言われたんですけど、ノービス最後の試合だからどうしても出たかった。演技中の応援がすごくうれしくて、応援してくれる人がいると跳べる感じがします。ノービス最後の試合ということで、いまは寂しい気持ちが強いです」

◎ノービスA男子3位 原大翔たいが(神戸クラブ)

3位には、坂本花織らと同じクラブで練習する原大翔たいが。何度も曲調が変わる難しいプログラムも巧みに滑りこなして客席を盛り上げた。「まさか自分が銅メダルを獲れると思いませんでした。うれしさ100%です。トリプルルッツが降りれたのがよくて、ジャンプでこけなかったこともよかったと思います。(お客さんの歓声を聞いて)いままでやってきてよかったなと思いました。ジャッジアピールも楽しくやれています。中野先生やグレアム先生は厳しいところもありますけど、自分のことを思ってくれてる良い先生だと思います。坂本選手は普段は優しいけど、よくないことをしたらちゃんと叱ってくれる先輩です」




◎ノービスB男子1位 神野琉衣(名古屋FSC)

ノービスBを制したのは、神野琉衣。ノービスB2年目で、今年の夏には「THE ICE」愛知公演に出演し、客席を盛り上げることが大好きという、小さなエンターテイナーだ。「(この試合は)楽しみだったけど、練習通りにできなかったので悔しかったです。(表現面は)曲に振付をシャキッと合わせるようにがんばってます。『THE ICE』ではお客さんにアピールできたことが楽しくて、(共演した選手のなかでは)マリニン選手が印象的でした。将来は4回転アクセルをきれいに跳びたいです。アクセルは、流れたときがきもちいいです。夢はオリンピックで1位を獲ることです!」

ノービスダンス 八幡奈乃花&武正侑駕組が初優勝

◎ノービスダンス1位 八幡奈乃花なのは&武正侑駕ゆうが(明治神宮外苑FSC)

アイスダンスは、いずれも明治神宮外苑FSCの3組による、三つ巴の勝負となった。優勝を飾ったのは、3回目の出場となる八幡奈乃花なのは&武正侑駕ゆうが 組。一昨年は「古畑任三郎のテーマ」、昨季は「フットルース」の元気なプログラムを披露したが、今年はがらりと雰囲気を変えて「トップハット」を滑り、アイスダンスの王道に挑戦した。
八幡「自己ベストを出せたし、失敗もしないでできたのでよかったと思います。陸上では(リフトのために)体幹のトレーニングもしています。憧れは高橋大輔さんで、夢はオリンピックです」
武正「昨年からステップを意識してやったので、そこがちゃんとできたかなと思います。ツイズルは失敗しちゃうところもあるので、そこがちょっと緊張するところでした。ぼくの憧れは小松原組で、滑らかなスケーティングが好きです。将来は世界の大会に一度は出てみたいです」

また、9月公開の映画「ぼくのお日さま」(監督:奥山大史)にヒロインとして出演し、小誌のインタビュー(「アイスショーの世界10」に掲載)にも登場した中西希亜良も、パートナーの米田嘉一かいちとともに、アイスダンスのカテゴリーに2年ぶりに出場した。「マイケル・ジャクソン・メドレー」で、ムーンウォークを模した振付もスタイリッシュにこなし、現代的なプログラムを披露してパーソナルベストを更新した。

中西「前回より楽しく滑れたので、よかったです。今回、これまでとけっこうイメージがガラッと変わったプログラムで、自由にただ楽しく踊れるので、すごく好きです。マイケル・ジャクソンはすごく有名なので、イメージを勉強できる、インスピレーションになるものを見たりして真似しようとがんばりました。アイスダンスは、嘉一かいちくんが元々1人でやっていて、私が始めようかなと思ったときに、先生が『組んでみない?』と言ってくれたんです。『ぼくのお日さま』に出たことで、シングルもアイスダンスも、どっちももっと楽しめるようになったかなと思います。これからは、もっと2人で楽に滑れるようになりたいなと思います」
米田「全体的にそこまでミスもなくできたので、出来としてはよかったかなと思います。ずっときれいな曲を滑ってきたので、違った系統もやってみたいということになって、この曲を選びました。できるだけ踊るところは氷上だとしてもバンバン動けるように、いっぱい練習してきました。憧れは小松原組です。これからもっともっと上手くなりたいと思っています」

それぞれが1年間の練習の成果を全力でぶつけた2日間は、悲喜こもごもの空気のなか幕を下ろした。
大会終了後には全日本ジュニア選手権(11月15~17日/ひろしんビッグウェーブ)への推薦選手も発表され、ノービスAカテゴリー4位までの選手の出場が決定した。

〇女子
金沢純禾すみか(木下アカデミー)
宮﨑花凜(MFアカデミー)
榎本ミク(名東FSC)
竹島花英はなは(LYSインカラミ)
〇男子
佐久間陸(福岡オリエンタルバイオアカデミー)
吉野咲太朗(西武東伏見FSC)
大翔たいが(神戸クラブ)
日髙晴久(MFアカデミー)

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