JOCスポーツ賞の表彰式が6月6日に都内で行われ、世界女王の坂本花織選手、世界ジュニア女王の島田麻央選手が出席しました。「JOCスポーツ賞」は、オリンピック・ムーブメントの推進とスポーツの各分野で優れた成果を収めた選手や指導者へ贈られる賞。世界選手権で日本勢初の3連覇を達成した坂本選手には特別栄誉賞、ユースオリンピックで日本女子初の金メダルに輝いた島田麻央選手には新人賞が贈られました。
坂本花織は、昨年度に続いて2年連続の特別栄誉賞を受賞。「このような素晴らしい賞に選んでいただき、誠にありがとうございます。大変光栄です。昨シーズンは私自身初めての国際大会全大会優勝、そして全日本選手権、世界選手権3連覇の目標を達成することができ、本当によかったと思えるシーズンでした」と、受賞に繋がった充実の昨シーズンを振り返りながら喜びを語った。
いっぽう、島田麻央は2024年韓国・江原で開催されたユースオリンピックでの金メダルが評価されるかたちで新人賞を受賞した。「この度、JOCスポーツ賞新人賞を受賞することができて、とてもうれしく思います。今シーズンはたくさんの応援のおかげでユースオリンピックで優勝することができました。来シーズンは観客のみなさんを魅了する演技ができるようにがんばりたいと思います」と、初々しくあいさつ。はにかみ笑顔でトロフィーを受け取った。
なお、最優秀賞には陸上競技から2023年世界選手権で日本人初優勝を遂げた女子やり投げの北口榛花が選ばれた。坂本と同じ特別栄誉賞には、2023年世界選手権で優勝したフェンシングの江村美咲、島田と同じ新人賞にはスケートボードパーク世界選手権女子優勝の開心那が受賞したほか、優秀賞にレスリングの須﨑優衣、水泳/水球より第19回アジア競技大会(2022/杭州)男子日本代表チーム、柔道の阿部一二三、阿部詩、ソフトボールより第19回アジア競技大会(2022/杭州)女子日本代表チームら各賞が表彰された。
表彰式後には、「パリ2024オリンピック50日前スペシャルトークショー」が行われ、坂本、フェンシングの江村、ソフトボールを代表して表彰式に参加した上野由岐子と、パリ・オリンピックでチームジャパンの団長を務める日本オリンピック委員会専務理事の尾縣貢、副団長を務める日本オリンピック委員会理事の谷本歩実が参加した。
7月に開幕するパリ・オリンピックを前にしたトークショーでは、チームジャパンのコンセプト「1歩を踏み出す勇気」をテーマにトークを展開する場面も。5人がそれぞれ勇気を出して踏み出したい1歩を発表するなか、坂本は「英語でたくさんの人とコミュニケーションをとりたい」。海外選手とコミュニケーションをとるシーンが多い坂本だが、「普段からしゃべるのが大好き。ほかの国の人ともコミュニケーションをとって高め合ったり、笑い合ったりしたい。何を言われているかはだいぶわかるようになってきたんですけど、それに対しての答えが出ないのがもどかしくて」と理由を明かし、「日本語みたいな感じのテンポで英語でもしゃべりたい」と、明るいキャラクターで慕われる坂本らしい”踏み出したい1歩”を語った。
トークショーの最後には、パリ・オリンピックで新競技に採用されたブレイキンから、ジュニア世代のブレイカーたちが登場し、ダンスバトルやエキシビションパフォーマンスなどを披露してイベントを締めくくった。初めてブレイキンを間近で見た坂本は、「体幹(の強さ)だったり、頭(で回るスピン)だったりもあって、柔軟性も必要で、自分の魅力を出すのに必要な要素が多くて、すごい、言葉にならない感動をしました」と感激した様子だった。