2024年11月22日
「村上佳菜子のフィギュアスケート音楽会」公演レポート

名曲を村上佳菜子&高橋大輔のトークとオーケストラの演奏で堪能!

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幸福感あふれる第2部

第2部には、テノール歌手の工藤和真さんが登場。村上さんが現役最後のシーズンに使用したプッチーニ「歌劇『トスカ』より”星は光りぬ”」をスケールの大きな歌声で披露して観客を圧倒したいっぽう、トークでは明るいキャラクターで会場を和ませる。「歌い終わるところ、トリプルサルコウからダブルループでしたね」と村上さんの当時のプログラムについても触れ、村上さんも大喜びだった。

続いての曲は、村上さん、高橋さんともに滑ったことのあるアンドリュー・ロイド=ウェバー「ミュージカル『オペラ座の怪人』より」。「オペラ座の怪人」に特別な思い入れのある2人が、「泣きそうになったけど我慢しました(高橋さん)」など曲について語り合うと、最後は高橋さんから「どこかでやりますか? 違う”かなだい”コンビで」とスペシャルな提案が。村上さんも「え、いいんですか。みなさんの前で言ったからやってくれますよね。やりたいです」と答え、会場からは期待のこもった拍手が沸き起こった。

最後は、高橋さんがバンクーバー・オリンピックで銅メダルを獲得したときのプログラム「映画『道』より」と、荒川静香さんがトリノ・オリンピックで金メダルを、宇野昌磨選手が平昌オリンピックで銀メダルを獲得したときのプログラムに使われていた、プッチーニ「歌劇『トゥーランドット』より”誰も寝てはならぬ”」。大トリの「トゥーランドット」では、工藤さんも歌唱を披露した。高橋さんが「荒川さんの人生が変わっていく様を目の当たりにして、『メダルを獲れば、こんなにも人生変わるの?』『え、絶対獲りたい!』って思って」と語り、会場の笑いを誘う。村上さんは、「私の場合はずっと一緒に練習していたので、この曲が鳴ったら『昌磨!』というイメージ。でも荒川さんの姿もよみがえって、いろいろな思いが詰まっている曲です」と話した。

さらに村上さんから「これこそ、この曲を聴いたら大ちゃんでしょ!」と、「道」の衣装の市松模様について質問されると、高橋さんは「(主人公は)大道芸人で、表に立ってるときは光だけど、プライベートというかそれ以外の部分でやっぱり大変なことがたくさんあって、白と黒で表現できるかなっていう思いで」と衣装へのこだわりも語った。

すべての曲の演奏が終わると、16日には当日がお誕生日の高橋さんに、村上さんの指揮で「ハッピーバースデートゥーユー」の演奏がプレゼントされ、会場も大合唱で祝った。高橋さんは「みなさん、ありがとうございます。幸せ! こんな誕生日あります?っていうくらい、最高です!」と全方位にお辞儀をしながら大感激。また17日には、やはり高橋さんへの「ハッピーバースデートゥーユー」に続いて、今度は村上さんのために急きょ練習して臨んだ高橋さんの指揮で、「結婚行進曲」が贈られた。田中さんも絶賛する2人の指揮と、幸福感あふれるサプライズに会場の盛り上がりも最高潮に。両日とも、最後は「ラデツキー行進曲」に乗せた客席降りで会場がハピネスに満たされ、音楽会は幕を閉じた。


フィギュアスケーターの司会とともに、フィギュアスケートと縁の深い曲でオーケストラの演奏を楽しむという、ありそうでなかった試みを実現させた「村上佳菜子のフィギュアスケート音楽会」。改めて、いろいろな芸術分野とフィギュアスケートとの親和性の高さを感じさせるひとときとなった。なお、17日には村上さん、高橋さん、田中さんによるアフタートークショーも開催され、後日、光藍社ホームページでレポートが公開予定。

▶イベント開催情報
村上佳菜子のフィギュアスケート音楽会
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