2024年11月21日
「村上佳菜子のフィギュアスケート音楽会」公演レポート

名曲を村上佳菜子&高橋大輔のトークとオーケストラの演奏で堪能!

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「村上佳菜子のフィギュアスケート音楽会」が3月16、17日、東京・上野の東京文化会館 大ホールで開催されました。スケーターでタレントの村上佳菜子さんがMCを務め、スペシャルゲストに高橋大輔さんが登場。指揮・田中祐子さん、ピアノ・五十嵐薫子さん、テノール・工藤和真さん、そして演奏はシアター オーケストラトウキョウで、フィギュアスケートファンには馴染み深い名曲の数々を披露しました。さらに演奏と演奏の間には、村上さんを中心とした軽快なトークが展開。2日間にわたる華やかであたたかい音楽会の模様をレポートします!

「白鳥の湖」と「ラ・バヤデール」の裏側

スケートファンなら誰しも一度ならず耳にし、演技を見たことのある名曲の演奏とともに、村上佳菜子さん&高橋大輔さんという人気スケーターのトーク、そこに指揮の田中さん、ピアノの五十嵐さんとテノールの工藤さんも参加して繰り広げるコンサート。シアター オーケストラトウキョウはバレエの舞台のための演奏経験が豊富で、田中さんの指揮のもとドラマティックな音色を聴かせる。スケート観戦に慣れた盛り上げ上手な観客も加わり、フィギュアスケートとクラシックコンサートのよいところが融合して音楽の楽しさを届ける、またとない機会となった。

まずハチャトゥリアンの「組曲『仮面舞踏会』より”ワルツ”」が演奏され会場が華やかな雰囲気に包まれる。続いて、初日の16日にはピンクのドレスで装った村上さんが舞台に登場し、名乗った瞬間に、「結婚行進曲」が鳴り響くサプライズ。前日の結婚発表を受けて急遽用意され、即興でダンスを踊る村上さんに祝福の拍手が降り注ぐ幕開けとなった。いっぽう17日にはブルーのドレスに身を包んだ村上さんと、スーツでばっちり決めた高橋さんが舞台上に登場。高橋さんが冒頭の「よろしくお願いします」のあいさつで嚙んでしまい、村上さんが鋭いツッコミを入れる場面もあって、気心の知れた2人による和やかな雰囲気だ。

続いて演奏されたのは、「『白鳥の湖』より”序曲-第1幕情景” “第2幕情景”」と「『ラ・バヤデール』より”影の王国”」の2つのバレエ音楽。「白鳥の湖」は村上さん、高橋さんともに競技で滑った経験があり、「当時はちょっとロン毛だったので、襟足もあってふわふわっとやっておりました。ショートとフリーで髪型を変えるっていうのは自分のなかであって、寄せてがんばりました」(高橋さん)、「ジョニー・ウィアーさんのを参考にして衣装を作って、試合で一緒になったときに『真似したでしょ』って言われたらどうしようと思っていたら、『すごいいい衣装だね』と褒めてもらえたのが思い出」(村上さん)と当時のエピソードも飛び出した。

「ラ・バヤデール」の演奏の後には、マエストラの田中祐子さんがトークに参加。高橋さんとバラエティ番組で共演したこともある田中さんは、「私、掘り返していじるタイプなの」と宣言すると、2人の噛んだシーンなどをいじり倒しながら、ユーモアたっぷりにトークを展開してゆく。アイスダンスで村元哉中さんとともに「ラ・バヤデール」のプログラムを滑ったことのある高橋さんは「マリーナ・ズエワコーチがずっとあたためていた楽曲で、いつか誰かに滑ってもらいたいと思ってたところ、ぼくたちに白羽の矢が立った」と選曲の理由を話した。

バレエ音楽の後は、気鋭の若手ピアニストの五十嵐薫子さんがショパンの「バラード第1番 ト短調 Op.23」、ラフマニノフの「ピアノ協奏曲第2番より第1楽章」を披露。曲の合間には村上さんと五十嵐さんの同い年コンビでトークし、ラフマニノフの「ピアノ協奏曲第2番」については「ラフマニノフ自身が長い間スランプに陥って、うつ状態になり、長い間をかけて精神科医の先生とかにも助けてもらいながらようやく作ったという曲です。本当に辛いなかで作曲されたのが、弾いていてもひしひしと感じますね」と音楽家ならではの曲への思いを語った。

▶イベント開催情報
村上佳菜子のフィギュアスケート音楽会
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