世界ジュニア選手権が3月4~7日、エストニア・タリンで行われ、女子シングルで島田麻央選手(木下グループ)が大会史上初の4連覇、中田璃士選手(TOKIOインカラミ)が2連覇を達成しました。岡万佑子選手(木下アカデミー)と西野太翔選手(星槎国際横浜)が銅メダルを獲得し、蛯原大弥選手(駒場学園高校)は9位、岡田芽依選手(名東FSC)は10位と、初出場の選手たちも躍動しました。
島田麻央はジュニア全勝で来季からシニアへ、岡万佑子が初出場3位
女子シングルは5日にショートプログラム(SP)が行われ、大会3連覇中の島田麻央が71.90点でトップに立ち、69.77点の岡万佑子が2位、プログラム後半のコンビネーションジャンプにミスが出てしまった岡田芽依は24位でフリーへ進んだ。
7日のフリーでは、島田はトリプルアクセルを成功させ、合計208.91点を獲得して4連覇を決めた。「今日の目標は、ただ自分の演技を完遂することでした。緊張せず、ただやり遂げるだけ。本当に疲れ切っていました。それでも、最後までやり遂げて、決して諦めなかったことが4連覇という結果につながったと思います」と語った島田は、じつはSPのあとに発熱し、棄権を考えるほどの体調不良に見舞われたという。「昨日はずっと寝込んでいました。できることは何もないし、棄権するしかないと思ったのですが、今朝起きたときには少し気分がよくなっていた」と出場を決めた。4回転や3回転+3回転の高難度ジャンプを減らし、構成の難度を落としはしたものの、公式練習でも通し練習ができないほどの体調のなか、ジュニア最後の舞台を戦い抜いた。シニアの参加年齢引き上げにより、シニア顔負けの競技力を持ちながらジュニアで4年間を過ごした17歳の島田は、国内外のジュニアカテゴリーでただの1度も負けることなく、全戦全勝のまま、来季からシニアへと移る。

2位は、日本のMFアカデミーで練習するオーストラリア代表のハナ・バース。フリーで2本のトリプルアクセルを降りて、フリーだけなら全体トップの138.44点をマーク、オーストラリアのシングル選手として初めてISU選手権のメダルを獲得した。3位の岡は、今季挑戦しているトリプルアクセルは転倒したが、3ルッツ+3トウをはじめ、そのほかの演技をまとめて合計197.17点で表彰台に上がった。16歳の銅メダリストは、「初めての出場だったので、思い切りやることと、挑戦をすることがいちばん。演技に集中することをいちばん考えていました」と、初出場でメダルを獲得した。15歳で初出場の岡田も、トリプルアクセルが1回転半になった以外は、力を出し切って合計177.77点。SP24位からごぼう抜きで総合10位まで巻き返した。
中田璃士が日本男子初の大会連覇、西野太翔は3位
男子シングルでは、17歳の中田璃士がSP、フリーともにトップとなり合計268.47点で日本男子初となる大会連覇を達成した。SP、フリーを通してミスのない完璧な演技を披露し、フリーでは4回転サルコウ、4回転トウを決めて、「最初の4回転を降りたときにホッとして、2本目は自信を持って跳びにいけました。フリーをクリーンに滑ることができて、ただただ幸せでした」と喜んだ。SP89.51点は、現世界王者のイリア・マリニンが記録したジュニア男子の歴代最高得点を更新。ジュニアグランプリ後には左足の疲労骨折で氷に乗れない時期もあったタフなシーズンを偉業で締めくくり、来季からはシニアへ上がる。

2位は合計243.91点を獲得した韓国のソ・ミンギュ。今シーズンのジュニアグランプリファイナルや2024年世界ジュニア選手権で韓国男子初のタイトルを獲得してきた17歳のホープは、2大会連続の銀メダルとなった。初出場の西野太翔が、合計241.23点で3位。「すごく緊張してたんですけど、最後まで諦めずにまとめられたのがよかったと思います」と、飛躍のシーズンの最後に世界ジュニア選手権のメダルを手にした。蛯原大弥はSP3位につけたあと、フリーでいくつかのジャンプにミスが出て最終順位は9位となったが、初めての世界ジュニア選手権ですべてのパーソナルベストを更新した。また、アイスダンスの山下珂歩&永田裕人(日本大学)は、初めての世界ジュニア選手権を14位で終えた。
ミラノ・コルティナ・オリンピックが終わり、新たなオリンピック・サイクルが始まる来シーズン。日本の次代のエース候補たちが、世界ジュニア選手権のタイトルを冠してシニアへと挑む。

