2025年12月21日
満場のスタンディング・オベーションが降り注いだ

全日本選手権2025女子フリー 三原舞依、ラストパフォーマンス

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最終日を迎えた全日本選手権2025、女子フリーで三原舞依選手(シスメックス)が万感の想いを込めた全日本ラストパフォーマンスを滑り終え、総立ちの観客から降り注ぐ喝采と歓声に感極まった表情を見せました。冒頭に今シーズンの目標にしてきた3回転ルッツ+3回転トウを降りると、ジャンプの転倒がひとつもない、スピンとステップにレベル4を揃えた演技を滑り切り、鳴り止まない拍手のなか四方にあいさつ。リンクから上がると、中野園子コーチ、グレアム充子コーチと固く抱き合いました。得点は127.86点、総合では190.63点。「幸せでした」と語った演技後のコメントをお届けします。

「幸せ者だなって言葉に尽きるかなと思います」

―― 最初の大歓声、いかがでしたか。
三原 本当に温かい空気感のなかで、すごく私自身緊張していたんですけど、その緊張が吹っ飛んでいくくらい、こう、幸せな想いに包まれながらスタートすることができて、幸せ者だなって言葉に尽きるかなというふうに思います。

――最後は万感の思いという感じだったんですか。
三原 思っていた以上に涙があふれていて、今思ったらウォータープルーフのマスカラでよかったなというふうに思いながらも、なんかもう本当に前が見えなくなるくらい、涙がすごくてびっくりしました。

―― 最後のジャンプをこらえながら降りきるところ、どういう気持ちでしたか。
三原 ちょっと危ない踏切だったので、いつもだったらダブルになりそうなところだったんですけど、絶対跳ぶってグレアム先生と中野先生と約束していたので、最後まで締めきることができて、(GOEで)マイナスはついていたんですけど、なんとか耐えることができて、よかったなと思います。

―― 終わってからは先生とどんな話を?
三原 中野先生からまず「ありがとう」というふうに言っていただくことができました。私の方から、本当に心からありがとうございますという思いとともに、「集中力がさすが」というふうに言っていただけて、18年間中野先生、グレアム先生のもとで、こうしてスケートを長く続けることができたのは、本当に先生方のおかげでもあり、応援してくださる皆様のおかげなので、本当にありがとうございますという言葉に尽きます。

―― 年明けは小さい大会などに出る可能性はありますか。
三原 まだわからなくて、これから考えれたらいいかなというふうに思ってます。

―― 中野先生に「ありがとう」と言われたことはこれまでにも?
三原 言っていただいたことはあるんですけど、演技直後に「ありがとう」の5文字をいただいたのは初めてだったんじゃないかなと思います。

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―― 総立ちの360度をどういう光景として記憶していきたいですか。
三原 滑っているときの、お客様の表情だったり、目の微笑みだったり、最後のスピンを回っているときに聞こえた拍手の音だったり、最後のお辞儀のときに見ることができたすっごい幸せなあの光景っていうのを、たぶん一生忘れることはないかなと思うのと、やっぱり、「幸せだな」という言葉に尽きるかなと思います。

―― ファンの方々も、力強い三原舞依の滑りが見られて、幸せだったと思います。
三原 先ほどSNSのツイートでもたくさんのメッセージを読ませていただいたんですけど、感動をありがとうございますとか、最後の全日本でスーパーファイターみたいなアスリート、というようなお言葉をいただくことができて、私自身を作ってくださったのが、本当に応援してくださる皆様ですということをお伝えしたいのと、やっぱり「ありがとうございます」ということを、これからのスケート人生で込めたいなと思っています。

―― いちばんきつかった時期と、最高の思い出は。
三原 全日本に来るまでの練習でも、何度かプログラムを滑りながら涙したこともあったり、頑張るぞと思いながらも、練習に入って思うように体が動かなかったりというなかで、すごくいろんな思いもあったなか、いままでのたくさんのつらい経験だったりということも、振り返ってみればたくさんあるんですけど、その日々がなかったら、こうしてここに戻ってくることもできなかったんじゃないかなというのもあるので、これからの人生に、たくさん生かせる経験をすることができて、まだまだ強くなれっていうことかなって。これからのいろんなことを楽しみに、人生を過ごしていけたらいいかなと思います。

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