2025年11月4日
西日本選手権 全日本選手権アイスダンス予選会 

櫛田育良&島田高志郎が初の公式戦で優勝! 国際大会派遣基準を満たす

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西日本選手権兼全日本選手権アイスダンス予選会の2日目が11月2日、木下カンセーアイスアリーナ(滋賀県大津市)で行われ、前日のリズムダンス首位の櫛田育良(木下アカデミー)&島田高志郎(木下グループ)組がフリーダンスでも1位となり、合計159.21点で初の公式戦で優勝を果たしました。2位は佐々木彩乃&池田喜充組(合計143.41点。ともに西武東伏見FSC)、今大会で西山真瑚(オリエンタルバイオ)と組んでアイスダンスデビューを飾った紀平梨花(トヨタ自動車)は3位となりました(合計136.74点)。

日本がミラノ・コルティナ・オリンピック団体戦に出場できるかどうかは12月上旬のグランプリファイナル終了後に判明しますが、出場の可能性は非常に高い。今大会で日本スケート連盟が定める国際大会派遣基準を満たした“いくこう”の2人は、12月上旬のCSゴールデンスピン・オブ・ザグレブ(クロアチア)で、オリンピックや四大陸選手権出場に必要なミニマムスコア(リズムダンスとフリーダンスの技術点合計85点)獲得を目指します。

この記事では、“いくこう”のフリーダンス後のコメント全文と、シニアとジュニアのメダリストたちの写真をお届けします。

「しっかり目指して、目指して、機会が得られるチャンスをつかんでいければ」

ーー おめでとうございます。フリーダンスを振り返っていかがですか?

櫛田 前半は少し硬かったり(笑)、危ないところがあったんですけど、後半落ち着いて立て直せてよかったと思います。

島田 練習でもない転倒をしてしまい、まずは育良ちゃんがすぐ立ち上がって、次の要素に向かってくれたことに感謝しています。その後は、自分はちょっと浮足立っていたんですけど、途中で育良ちゃんが声を掛けてくれて、その後しっかり落ち着いてできたかなと思います。

ーー 転倒はどういう状況だったのでしょうか。

島田 地に足がついてなかったのもそうなんですけど、ちょっと壁(フェンス)が近いなと思っていたら、「あ~!」って。ドテっといったので。(普段の練習リンクと)違う会場だったり、試合での雰囲気だったり、ちょっとしたズレがああいう転倒に繋がってしまうとつくづく痛感しました。

ーー そんななかでも見事に立て直して、初の公式戦で優勝したという結果については?

島田 どうでしょう?

櫛田 まずは派遣条件をクリアしたことがうれしいです。

島田 そこを目標に、まずは技術点、ターンをしっかりやっていったり、重点的に滑り込んできていたので、練習どおりとはいかなかったんですけども、練習してきたことは嘘をつかず、他のところで出せたのではないかなと思います。

ーー カップルを結成してから、初の公式戦でこういった結果は予想していましたか。

櫛田 何も考えていなかったです。(笑)

島田 だと思います。(笑)

ーー 優勝できて嬉しい? 

櫛田 はい。

ーー ここから先、試合が続いていきますが、あらためて意気込みをお聞かせください。

櫛田 まずゴールデンスピンでミニマムを獲得できるように、もっと練習を積んでいきたいと思います。

島田 どんどんこうしたいろんな経験を経て、世界で戦えるようなカップルを目指してやっていきますので、1つ1つの試合の経験を大事に毎日の練習に励みたいなと思います。

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ーー 櫛田さんから島田さんに、何と声掛けをしましたか。 

島田 「ちょっと浮いてるかも」って。

櫛田 「エッジが浮いているよ」って。

島田 エッジがちょっとふわふわしてた感じだったので。「そうだね」って。(笑) そこで 一呼吸置いて、後半はちょっと持ち直しました。

ーー 転倒の直後ぐらいに?

島田 いや、ツイズルの前にちょっと……

櫛田 止まるところがあるので。

島田 「ですよね!」って。(笑)

ーー そのくらい冷静に見られていた?

島田 立て直そうとどうにかしてやっていたんですけども。

櫛田 練習のときも、けっこうそこで。

島田 そこでだいたい「落ち着こうか」とか。

櫛田 何かある時は伝えたりとか。

島田 チャンスポイントという感じです。いつか何も言わずに、言われずに、できるようがんばりたいと思います。

ーー 島田さん、だいぶ背中周りががっしりした感じがしますが、ダンス用に肉体改造を?

島田 はい。日々トレーニングはずっと積んでいます。体重も増えたりはしてるんですけど、こうしたシーズンに入ってくるとやっぱり曲かけ練習も多くなってくるので、痩せたり増えたりと不安定な感じでやっていっています。

ーー 筋トレのマシーンとかでやっている?

島田 ウェイトもそうですし、まあ体幹ですね。しっかり土台となれるような身体作りをやっています。

ーー 次は世界のジャッジに見られてミニマムスコアを取ることで、次のステージが見てくると思うんですけど、国際大会に向けての心構えは?

島田 (櫛田と顔を見合わせながら)まだ分かんないよね。(アイスダンスでの)国際試合は、まだないからね。 1 つ1 つの経験を楽しんでという感じですかね。たぶん楽しんだもん勝ちだと思ってるので。

櫛田 練習したことをそのまま出せるように落ち着いていこうと思っています。

ーー シングルでは国際大会の経験が豊富ですけど、その経験はいかせそうですか?

櫛田 雰囲気が違う気がする。

島田 違う気がするよね。それこそ公式戦で 5 組が同じ練習でっていうことすら初めてだったので、それがまた海外の選手たちだとコースも分からないし。分からないことだらけのなかなので、むしろ逆に楽しめるんじゃないかなと思います。

ーー 島田さん、体重は何 kg ぐらい?

島田 60、61 ぐらいが、いま66、65 ぐらいをうろちょろしています。

ーー ジャンプを跳ばなくなったことでいらなくなった筋肉も?

島田 ジャンプを跳ばないので結構落ちました。最初ジャンプ用の筋肉が落ちた感じがあって、そっからまた付け直してって感じだったので。人の身体って不思議だなと思いながら、楽しんでやっています。

ーー 国際大会の派遣が決まって、今後のステージについてどう考えていますか。

櫛田 いま素直に言うと、何も考えていないです。(笑)ゴールデンスピンの派遣が決まったんだっていうくらい。

島田 それすらもまだちゃんと伝えられていないので、待ちですね。でもチャンスがあればつかみに行くぐらいのつもりで。しっかり目指して、目指して、機会を得られるチャンスをつかんでいければと思います。

ーー 今日フリーダンスは初めてお客さんの前で滑ったと思うんですけど、伝えたいものはどのくらい伝えられましたか。

島田 う~ん。最初で転んじゃったからなあ。むしろストーリー性は生まれたのか? それをおれが言っちゃだめか。(笑)でも、もっとできますので。まだまだだと思います。

ーー 試合をこなしてみると、本番になると櫛田さんのほうがしっかりしてるといった関係性は今日見えた感じなんですか?

島田 うーん、そうですね。間違いないです。育良ちゃんのほうが、しっかり度胸が据っていて。(笑)

ーー 普段の練習だと、年上の島田さんが引っ張ってる?

島田 いや、そんなこともなく、つねに対等な感じで、より良くということで、意見交換をしながらやっていっています。

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全日本ジュニア選手権アイスダンス予選会 柴山歩&木村智貴が優勝

全日本ジュニア選手権アイスダンス予選会では、柴山歩&木村智貴組(ともに木下アカデミー)が合計135.60点で優勝しました。2位は134.69点で山下珂歩&永田裕人組(ともに日本大学)、3位は125.29点で吉田菫(蒼明学院中等部)&小河原泉颯(岡山理大附属高校)組でした。

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