2025年11月1日
GP第3戦、女子SPで日本の3選手が明日のフリーで後半グループへ

スケートカナダ 女子SPで千葉百音が首位、中井亜美4位、青木祐奈6位

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グランプリシリーズ第3戦・スケートカナダが10月31日、サスカチュワン州サスカトゥーンのSaskTelセンターで開幕しました。初日はペアSPと女子SPが行われ、女子で千葉百音選手がSPトップに立ち、中井亜美選手は4位、青木祐奈選手は6位から明日のフリーを迎えます。それぞれの選手の演技後の声をダイジェストでお届けします。

◎千葉百音「自分の努力の方向性が正しいことを確認できた」

今回が初お披露目の新衣装で演技に臨んだ千葉百音。3本のジャンプを堅実に降りつつ、2年目のSP「ラスト・ダンス」をヴィヴィッドに舞って喝采を浴び、72.29点でSP首位に立った。

強さを表現しつつ、愛らしさも感じさせる新コスチュームに身を包み、SP首位に立った千葉百音 ©Nobuaki Tanaka/Shutterz

千葉百音「ベストではなかったという感じで……。すごく緊張はしていたんですけれど、濱田先生や連盟の方からは、楽しそうに滑っていたねと第一声で言っていただけたので、うまく演じることができていたのかなと。6分練習で焦って練習していて、そこから切り替えて集中し直せたのは、今日の成果かなと思います。SPは2シーズン目ということもあって、去年よりさらに大人っぽく、こなれた感じとか、曲の魅力をさらにさらに出していきたいというところが、やっぱり下の点数(演技構成点)にしっかり生きているのを見ると、自分の努力の方向性が正しいことを確認できるので、これよりさらに上を目指して、今後の試合も1つ1つしっかり演じていきたいと思います。新しい衣装は、一新という感じですが、見る人によっては濃いピンクに見えるみたいなので、ガラッと青系にすればよかったかなと思ったんですけど、この色も自分に合って気に入っているので、このフリフリ(の飾り)がチャームポイントだと思います。振付のケイトリン(・ウィーバー)さんとも、去年はティーンの若々しさで、今年は大人っぽく、身体のラインもしっかりグラマラスに見えるようにということで、このデザインができあがりました。衣装の素敵さに免じて、私もどんどん魅力的な演技ができるようにがんばります」

◎中井亜美「自分に期待する気持ちがあふれてしまった」

前戦フランス・グランプリでシニアGP初出場初優勝という実績を出し、2戦目に臨んだ中井亜美。冒頭のトリプルアクセルを転倒、次の3ルッツ+3トウで1本目が前傾姿勢の着氷となり、それをこらえて2本目をつける出来となって、そこからは笑顔を絶やさず観客から拍手を引き出す演技でスコアは66.55点。SP4位のスタートとなった。

帯同した中庭健介コーチ、竹野仁奈コーチに支えられて演技した中井亜美 ©Nobuaki Tanaka/Shutterz

中井亜美「変な緊張があって、自分では緊張していないと思っていても、やっぱり本番になったら現れたので、そこはこれからの経験になるなと思っています。アクセルは踏切の問題かなと思っていて、やっぱり少し迷ってしまった部分、跳ぶ前にいろいろなことを考えすぎて、ああいうふうな失敗になってしまったかなと思います。フランス大会ではそこまで緊張していなかったので、初戦ということもあって、思いきり行けたかなというふうなことがあるんですけど、やっぱり2戦目になるとどうしても、周りからの期待というよりかは、自分でどうしても期待してしまっている部分があって、この前出来たから今回もやりたいというふうな気持ちがどうしてもあふれてきてしまったのが、少し原因かなというふうに思っています。プレッシャーを自分でかけることも別に悪いことではないと思っていますし、やってきたことがあるからこそ、できるということは自分でわかっているので、そこは無理に抑えないように。1位になりたいとか、表彰台に乗りたいとか、そういうのはまったく考えずに、いまやるべきことをしっかりやって、楽しみながらというのはいちばん忘れないようにしたいです」

「やっちゃった……」といった表情も初々しい中井亜美。GP2戦目に挑戦中 ©World Figure Skating/Shinshokan

◎青木祐奈「去年よりさらに余裕のある女性を表現」

昨季から継続のSPで、3本のジャンプを若干不安定ながらも着氷し、6位からフリーを目指すことになった青木祐奈。より磨かれたパフォーマンスに客席からの拍手も大きかった。

すみずみまでしなやかな青木祐奈のパフォーマンス ©Nobuaki Tanaka/Shutterz

青木祐奈「大きなミスはなかったんですけど、ルッツ+ループもフリップもちょっと詰まってしまって、自分としては練習通りにできずに悔しい気持ちが残っています。中庭先生には『フリップ、耐えたね』と言っていただいたんですけれど、練習でフリップが崩れることがなかったので悔しい。初めて出たNHK杯と比べたら、本当に比べ物にならないくらい落ち着いていて、自分も成長したんだなと思いますし、自信のつく練習をしてきたから落ち着けたのかなと思うので、フリーでもそれを出していきたいと思います。ミーシャ(SP振付のミーシャ・ジー)とは、『去年よりもさらに余裕のある女性を表現しよう』と話して、視線や表情の面も気をつかって練習していたので、観客のみなさんにも伝わっていたらうれしいです。音楽としては魅力的な女性を表現したいんですけど、やっぱりスポーツなので、ジャンプに向かっていく速度感や力強さも伝わったらいいかなと思って練習しています」

成長を実感しているという青木祐奈。フリー「ラ・ラ・ランド」は楽しさを届けたいと語る ©World Figure Skating/Shinshokan

2位にはイザボー・レヴィト(アメリカ)、3位にはララ・ナキ・グットマン(イタリア)がつけた。フリーは2日目の11月1日に行われる。

(左から)SP2位イザボー・レヴィト、1位千葉百音、3位ララ・ナキ・グットマン。上位3選手会見では、それぞれオリンピック出場がかかる各国選手権への意欲も語った ©Nobuaki Tanaka/Shutterz

ペアSPではミネルヴァ・ファビアン・ハーゼ&ニキータ・ヴォロジン(ドイツ)が首位で折り返し、ディアナ・ステラート=デュデク&マキシム・デシャン(カナダ)は2位でフリーでの逆転を目指す。

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