2025年9月23日
トロントの新天地クリケット・クラブ仕込みの演技でガッツポーズ

中部ブロックday1、田内誠悟がジュニア男子SPで首位

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いよいよ全日本へ向けて全国6地区で選手たちがしのぎを削るブロック大会がスタートし、9月19日は東京選手権と中部選手権の初日が行われました。

中部選手権(名古屋市・邦和みなとスポーツ&カルチャー)では、ジュニア男子のショートプログラムと、男女のノービスAおよびノービスBの試合が行われ、ジュニア男子で田内誠悟選手が首位に立っています。現在トロントのクリケット・クラブに拠点を移し、ブライアン・オーサーらのもとで練習している田内選手は、ノーミスの演技を終えるやガッツポーズで喜びを爆発させ、スタンディングオベーションに笑顔で応えました。フリーでは羽生結弦さんに憧れて選んだ「ロミオとジュリエット」を披露する予定。演技後の田内選手のコメントをお届けします。

中部選手権の大会情報はこちら→中部選手権2025

田内誠悟がジュニア男子SP首位、ノービスAは神野琉衣、森成美が優勝

中部選手権大会初日の9月19日、ジュニア男子SPは田内誠悟(星槎国際名古屋)が69.61点で首位に立ち、2位に佐藤和那(邦和みなとスケート部)、3位に三島舞明まさや(愛知みずほ大瑞穂高校)が続いている。

ノービスA男子は、1位が神野じんの琉衣(名古屋FSC)、2位が河合悠立ゆうり(名東FSC)、3位が三田夏輝(邦和みなとスケート部)。ノービスA女子は、1位が森成美(名東FSC)、2位が日置優花(名東FSC)、3位が木原永稀えま(邦和みなとスケート部)。ノービスBを含めて、全日本ノービスには以下の選手が進出する。

ノービスA男子 神野琉衣、河合悠立、三田夏輝、種田闘麻、野口拓海、吉田進之助

ノービスA女子 森成美、日置優花、木原永稀、矢島凜果、宇佐美麻帆、有吉智絵子、河合心々渚、大川華楓、奥山あさひ ※有吉智絵子の「吉」はつちよし

ノービスB男子 坪井健、神納亜蘭、平田航大、河村葵、柴田光太朗

ノービスB女子 窪田あこ、濱田千鶴、高山千、柿本春実、山川真奈 ※高山千の「高」ははしごだか

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田内誠悟の演技後コメント「毎日上達しているのが自分でもわかる」

―― 今日のSPを振り返って、いかがですか。
田内 今日はとにかくトリプルアクセルもできて、すごくうれしいなと演技直後に思いました。今シーズンはこの試合を除いたら、日本とカナダで2戦出場させていただいたんですけど、どちらもまったくいい演技ができなくて、難しい思いをしたんです。でも、練習から、本当に上達していると感じていたので、やっと今日、練習してきた成果が出せたというか、ようやく練習通りの演技がやれた。クリケット(・クラブ/カナダ・トロント)でやってきたことは間違ってなかったなと、すごく思いました。

―― 今季は初めてジャズの曲に挑戦をされて、いい演技になりましたが。
田内 初めてのジャズの明るい曲への挑戦で、振付がデイヴィッド・ウィルソンさん。最初にこの曲を提案されたときは、すごく難しいと思っていたんです。でもデイヴィッドと振付していくうちに、自分も気持ちを込めて滑れるし、いままでやったことのないジャンルなので、本当に滑っていて楽しい。楽しいからこそ、ショートが成長できているかなということがありますし、最初は上手く踊れるか不安だったんですけど、意外と評判がよくて、たくさんの人にかっこいいと言ってもらって、そこはうれしいというよりびっくりしたし、すごい自信になっています。

―― フリーの目標は。
田内 ミスのない演技、自己ベストを更新する演技が目標で、今日みたいなガッツポーズを出せる演技をします。

―― こんなガッツポーズは、2022年の全日本ジュニア以来?
田内 そうですね。最近試合の映像を自分でもよく見るんですけど、その全日本ジュニアのフリーが、いままでスケートをやってきたなかでいちばんうれしかった、自分でも感動できる演技だったので、あれを忘れないように。自分があれだけ喜んでいる姿が新鮮だったし、またあれぐらいのガッツポーズをやりたいなと思っていたので、今日は初めてアクセル込みでショート成功できたので、自然とあれぐらいのガッツポーズが出てましたね。

―― 短期間ですごく上手くなったのは、練習がかみ合ったからですか。
田内 毎日上達しているのが自分でもわかる。昔は試合でいい点が出たら上達してるなっていう感じだったんですけど、最近は(練習で)ノーミスできる日もありますし、できない日でも、上達しているなと感じる。そこはチームブライアンでやらせていただいて、上達しているところでもありますし、個人的にはカナダのグレイソン(・ロング)がいちばん身近にいるライバルなので、彼と一緒に練習することで、刺激にもなるし、試合と同じくらい緊張する練習もある。「今日、一緒にクリーンなロングをやろう」と彼に言われたときとかは、ただの練習なんですけど、ぼくとグレイだけ試合ぐらいの緊張感で滑ったり。本当に、彼と練習することが本当に自分を上げてくれるなっていうのは感じています。

―― 音楽との向き合い方や、表現の練習は。
田内 まずは音を外さないことがいちばん意識してやっていることで、明日のフリーの「ロミオとジュリエット」とかは、決めるところもあり、綺麗に流すところもありという感じで、でも今日のショートは、前半はわりとリラックスした感じで、後半はしっかりと音があるので、そこに決めるというところをしっかり練習して、鏡を見ながら音楽を聴いて、意識してやってきたところです。

―― クリケットのさまざまなクラスで、役に立っているのは。
田内 さっきも言ったグレイソンとの練習もすごい楽しいですし、あとはブライアンに教えてもらって4回転をやったり、難しい入り方からアクセルを跳んだりっていうのは楽しいです。あとはクリケットでは練習のあとに、15分から20分くらい、みんなでスケーティングをやる時間があるんですけど、そこでみんなでスケーティングをするときが、練習終わりでいちばんリラックスしているときでもあるし、なんか高め合っていけるなと感じる時間ですね。

―― このショートでは、途中にジャッジにアピールする振付がありますね。
田内 ジャッジのあんな前まで行って一瞬止まるということがいままでなかったので、初めての経験だし、でもこのプログラムで自分のなかでもお気に入りです。今日も観客の方がすごく沸いてくださってうれしかった。途中から観客のみなさんが手拍子してくださって、それが聞こえてきて、自分のなかでテンションが上がって、そのまましっかりループを決めきることができました。自分だけじゃなくて、一緒に盛り上げてくださって、自分もアガっていけるので、今日は会場とひとつになれたと感じた瞬間でしたね。

―― 4回転の状況は?
田内 最近は、少し回転は足りないんですけど、着氷し始めていて、(構成に)入れるとしたらシーズン後半かなと自分のなかでは思っています。明日フリーでトリプルアクセル2本入れていい感じで終えられたら、西日本選手権でもしかしたら挑戦するかもしれない。全部決めたら確実に全日本ジュニアでもいいところに行けるかなと。毎日練習はしていきます。種類はトウループです。

―― イメージトレーニングに役立つ映像はありますか。
田内 結構スケートを見るんですけど、とくに誰かとかはないんですけど、ノーミスしている人の演技を見るのが好きです。ガッツポーズしてる人とか。明日も、(今日と)同じくらいのガッツポーズができるようにがんばります。

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