ポテンシャルを持つ三浦佳生選手、住吉りをん選手
―― では、同じく所属の三浦佳生選手については、いかがでしょうか。2023年には四大陸選手権と世界ジュニア選手権のタイトルを獲得し、昨季は世界選手権に初出場を果たしました。
「男子は、いままで牽引されてきた選手が競技から離れ、鍵山優真選手はもちろん、三浦佳生選手はまさに次の世代なのではと思っています。当然プレッシャーがかかることが多くはなってしまうと思うんですけれども、それを励みに、日本代表として、フィギュア界を背負って活躍してほしい。それだけのポテンシャルを持っていて、すでに結果も出しているわけですから、華やかなトップを競り合う舞台でがんばってほしいですね」
―― いっぽう、住吉りをん選手も昨季、グランプリシリーズフランス大会で、日本女子として公式戦初となる4回転トウループを成功させ、グランプリファイナルにも初出場しました。
「住吉選手は、まさに4回転という大きな強みをもっています。いまシニアで跳べるのは唯一彼女だけですし、スケーティングやステップなどの技術や表現を磨いていけば、もっと上にいけるポテンシャルを感じます。彼女自身も『全日本選手権が大事』と話していましたが、そこを超えれば、さらに日本を代表する選手に入ることができるのではないかと期待しかありません」
―― アイスダンスの田中梓沙選手と西山真瑚選手は、昨季全日本選手権2位という活躍を見せました。
「田中選手と西山選手は、今季2年目になります。昨季は1年目でしたが、しっかり結果を出しています。アイスダンスは、欧米では重要な種目だと聞いていますが、日本では以前とは変わってきているとはいえ、やはりシングルのほうが、圧倒的に注目度が高いと思います。2人が活躍することによって、アイスダンスという世界もあるというスケートの幅広さを伝えていただきたい。田中選手と西山選手が、新しい世界を切り拓く原動力になっていけばと願っています」
アスリートに寄り添ったサポート
―― オリエンタルバイオさんの企業文化やフィロソフィーは、スポーツ支援において、どんな影響を及ぼしていると思いますか。
「ビジネスすべてがそうだと思うのですが、やはり多くの方々に商品やサービスを喜んでいただいて、それを社会に還元する。そういう循環が大事ですけれども、スポーツ支援も同じだと思います。我々はそんなに多岐にわたってはできないですけれども、いただいたご縁のなかで、協賛やスポンサーなど、スポーツに限らず、社会に貢献できることに少しでも参加できるのであれば、ありがたいなと思います。自分たちの信念や大事にしていることがそこに結びついていると思いますね。
弊社は通信販売ですので、お客様とは距離があります。ですが、できるだけお客様の健康の悩みや心配に寄り添った商品やサービスや事業を展開したいと考えておりますし、企業として、お客様に寄り添いたいという思いを強く持っています。お客さまには、本社の1階にぜひお越しください、我々にもお話を伺わせてくださいとお伝えしています。それはアスリートやチームの方々に対しても同じだと思うんですね。鍵山選手をはじめ、自身の能力で結果を出されているのは、我々がサポートしたからではないとは思うのですけれども、寄り添っているという思いでいることが自分たちのフィロソフィーにマッチしているわけです。選手の皆さんがメダルを獲得したり、周囲のみなさんからの評価が上がったりすることが、我々の喜びでもあるのです」
―― お客様や取引先の方々は、所属選手の活躍をどのようにとらえていますか。
「まずお客様やファンのみなさまからは、『応援してくれてありがとう』というストレートなご連絡をいただきます。実際、本社を訪ねていらして、選手たちの活躍のディスプレイを見ていただいたりしています。弊社の代表である会長は、街角でもお声がけいただいていて、『引き続きサポートを』と直接声を掛けられることもあったと聞いています。ファンのみなさまは本当に熱心です。取引先の方々からも、『メダル獲得おめでとう』『所属選手ががんばっていますね』とLINEやメールをいただいたりします。ビジネスの内容ではなく、そういった喜びを共有できることもうれしく思っています」