2024年9月19日
『ワンピース・オン・アイス~エピソード・オブ・アラバスタ~』開幕直前インタビュー特集③

Cross Talk 田中刑事×島田高志郎「2人をセットで見たときにどう映るかは考えています」

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「ぼくたちは『ONE PIECE』が大好きです」

―― 新しいフィナーレでは、麦わらの一味が滑る「ウィーアー!」で、みんなで滑るパートを増やしてほしいと演出の金谷さんに直談判したそうですね。
島田 今回のフィナーレには数曲組み合わされているなかにバロックワークスやアラバスタ王国の人たちのグループナンバーがあるんですが、最初はスタッフさんたちに「いいですね、あのナンバー」「自分たちもできます」という感じで、昌磨くんとぼくが2人で詰め寄って。
田中 詰め寄るって。(笑)もともとは、ぼくら一味は「ウィーアー!」の後半から登場する予定だったんですが、そこはグループナンバーというかたちではなくて、個々の絡みを表現して数人ずつで滑るパートになっていて。
島田 昌磨くんと話していたのは、一体感がほしいというのがいちばんでした。麦わらの一味が個々でフォーカスされることは多くあって、物語のなかで一緒に滑ることもあれど、一緒の振付をみんなで滑るのはまた特別なものだよねと。それを欲望のままに、「どうでしょうか?」とお願いしたのが始まりでした。金谷さんからも「うれしいアイディアをありがとうございます」と言っていただけて、今朝、賢二先生に振付していただきました。
田中 当初の振付はいったん金曜日に終わっていたんですが、2人が動いているのを見て、これはパートが増えるなと思っていました。(笑)
島田 ぼくらが話している後ろに刑事くんがいて、見守るスタンスがゾロみたいな感じだった。(笑)
田中 グループナンバーは普段のアイスショーだと、楽曲やグループのテンション、それから“田中刑事”というスケーターを表現する場ですが、今回は麦わらの一味のグループナンバーで、曲も「ウィーアー!」というレジェンド曲。このナンバーをキャラクターとして滑れるのはスケーターとしてもうれしいことで、すごく楽しいナンバーになっています。
島田 賢二先生からフィナーレは、キャラクターたちが仲良く一体となる宴のようなイメージと言われています。サンジはおちゃらける部分もあるので、そこを動きに反映してサンジの陽の部分を出していければなと考えています。ウソップとかルフィとはけっこう一緒になってウワーッとはしゃいでいることもあるイメージ。チョッパーには兄貴面しているイメージです。(笑)

―― お2人から見て宇野さんはどんな船長ですか?
島田 いま、いちばん積極的。
田中 去年よりもね。昌磨の姿を見て、みんなが自分たちの火に風を送ってもっと大きい炎にしようとしているというか、昌磨に風を送られたという感じがします。
島田 ぼくは船長ほどの熱意を持てているだろうかと思っちゃうぐらい、今日の昌磨くんはとくにすごかった。ここまでは確認作業が多かったし、もう何回もやっていることなので、それぞれのパートを見て感動することはなかなかなかったんですけど、今日は感動しました。クロコダイルとの戦闘のあとのルフィとビビのシーンで、またゾクッとするような、鳥肌が立つほどの感動がありました。やっぱり船長は船長だなと思いました。

―― では、読者のみなさまへメッセージをいただけますか。
田中 去年ご覧になった方も、まだ見たことがない方も迫力で圧倒できるものができていると思います。ぼくたちも『ONE PIECE』が大好きなので、それが『ONE PIECE』好きの方々にも伝わってほしいですし、スケートファンの方にはぼくらが演じることに挑戦しているので、いつもと違う角度から楽しんでほしい。全部ひっくるめてここでしか見られないものがつめこまれているので、ぜひ会場でぼくらの熱を感じてください。
島田 『ONE PIECE』ファンの方々には、スケートで『ONE PIECE』の世界がどう表現されているかを見に来ていただきたいです。戦闘シーンも「わ、あのシーンだ!」と思っていただけるぐらい忠実に作られていますので、見て後悔はさせません。今回、フィナーレで新たに加わったナンバーはスケートのよさを存分に詰め込んだプログラムになっていると思いますので、とくにスケートファンの方には刺さるんじゃないかなと思っています。ストーリーでもキャラクター自身の熱量を体感していただきたいですし、スケートの良さも楽しんでほしいと思うので、スケートファンの方にも、『ONE PIECE』ファンの方にもぜひ会場に来ていただきたいなと思っています。
田中 あ! やりたいシーンあったわ……。

―― というと?
田中 世界最強の剣士ミホークと戦いたい。
島田 おお~~!!!

―― 先ほどの囲み取材であった「今後演じてみたいシーンは?」という質問で言い逃したシーンですね? 島田さんと田中さんは揃って「ウォーターセブン編」という回答でしたね。
田中 ゾロってあんまり感情的にならないけど、感情を全部出しているシーンでパッと浮かぶのが「東の海(イーストブルー)編」のあそこだなと。

―― その場面はバラティエでのシーンなので、サンジの麦わらの一味加入までのエピソードも入ってよさそうですね! (バラティエはサンジが一味加入前に副料理長を務めていた海上レストラン)
田中 サンジの名セリフ【くそお世話になりました!!!】に繋がります。
島田 やりたい! たしかにサンジはその後も「ホールケーキアイランド編」とか感情的になるシーンがありますけど、ゾロはずっと超強い、怪我をしたときでも頼れる人という感じだもんね。
田中 やっぱり感情を爆発させている昌磨のルフィを見ると、冷静に戦っている身としてはそういう場面もやりたいなと思う。
島田 やりたいですね~。どこまでできるかやってみたい。土下座の練習しなきゃ。

―― ぜひ見たいです。1つずつ夢が叶っていきますように。まずは「アラバスタ編」の再演、期待しています! 本日はありがとうございました。
(2024年8月19日、公開リハーサル後に取材)

プロフィール
■t田中刑事(たなか・けいじ) 1994年11月22日、岡山県生まれ。2018年平昌オリンピック代表。世界選手権3回出場。2018年全日本選手権3位。2018年四大陸選手権4位。2022年4月に競技を退き、現在は変幻自在のパフォーマンスを見せるプロスケーターとして活躍するとともに、指導者としても後進の育成に尽力している。 ■島田高志郎(しまだ・こうしろう) 2001年9月11日、愛媛県生まれ。木下グループ所属。2018年ジュニアグランプリファイナル3位。2022年全日本選手権2位。2023年四大陸選手権11位。2023年全日本選手権11位。15歳から元世界王者のステファン・ランビエルに指導を仰ぎ、師匠譲りのしなやかな身のこなしでアーティスティックな滑りを得意とする。
▶イベント開催情報
『ワンピース・オン・アイス~エピソード・オブ・アラバスタ~』
9月7日(土)、8(日)/LaLa arena TOKYO-BAY 各日2公演 全4公演 8日各公演は配信チケットあり
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