今シーズン、ミラノ・コルティナ・オリンピックをホームで迎えるイタリアチーム。WFS編集部が出会ったスケーターを1人(1組)ずつピックアップして紹介するインタビュー特集「GO TO MILANO! 2026」。第1回のダニエル・グラッスル選手に続いて、第2回に登場するのは、女子シングルの新星アンナ・ぺッツェッタ選手です。昨シーズンのヨーロッパ選手権初出場で5位入賞、イタリア選手権で初優勝し、ISUスケーティングアワード2025の「最優秀新人賞」部門にノミネートされた18歳。今シーズン、カップ・オブ・チャイナでグランプリシリーズにデビューし、今週、大阪でNHK杯に初出場します。
イタリア女子も強くなってきています
ーー フィギュアスケートとの出会いを教えてください。
ぺッツェッタ 兄がアイスホッケーをやっていて、私もアイスリンクにしょっちゅう行っていたので、両親がスケートを習わせることにしたんです。私が5歳のときでした。
ーー ご家族にもスケート経験者がいますか?
ぺッツェッタ いいえ、両親はスケートには関係していなくて、兄がホッケー、私がフィギュアの道に進みました。
ーー フィギュアスケートのどこに魅力を感じていますか。
ぺッツェッタ 小さいころ、ギター、バレエ、スキー、水泳なども習っていましたが、私は、氷の上を滑る感覚が大好きだったんです。フィギュアスケートをやっていて、大会でいろいろな人々と知り合うことができるのも素晴らしいことですし、そしてもちろん応援してくださるファンの方々の存在も。とくに日本の皆さんは、プレゼントにお手紙を添えてくださったり、ヨーロッパと比べるととても熱心な方々が多くて、日本のスケートファンはいちばんじゃないかと思っています。
ーー 練習拠点のアッサーゴ(ミラノ)のリンクで、2026年2月にオリンピックが開催されることについて、どんな思いがありますか?
ぺッツェッタ 毎日自分が練習しているホームリンクでオリンピックが行われて、世界中のスケーターがやって来るなんて、信じられないくらい素晴らしいことだと思います。私はオリンピックに出場することを夢見て、練習に日々取り組んでいます。自分を鼓舞して、よりよい演技を目指さなければいけません。イタリアチームはいま、どの種目もとても強い……女子シングルもいまどんどん強くなってきていると思います。私ももっといい演技ができるようになって、よりよいスケーターになれると信じています。
ーー イタリアチームは、みなさんそれぞれ個性的な顔ぶれがそろっていますが、アンナさん自身が自分の強みはどんなところだと思っていますか。
ぺッツェッタ スピードとジャンプかなと思います。
ーー これまでのオリンピックで印象に残っている大会や演技は?
ぺッツェッタ 最初の記憶はソチ大会(2014)です。ユリア・リプニツカヤ選手が大好きでした。彼女の演技はとても印象的でした。まだ小さかったのですが、彼女の演技をテレビで見て、自分ももっとがんばろうと大きなモチベーションになりました。
ーー あこがれのフィギュアスケート選手は誰ですか? いまユリア・リプニツカヤさんの名前が挙がりましたが。
ペッツェッタ 坂本花織選手も大好きです。スピードと大きなジャンプ、そしてパワー。ロシアの女子選手たちと競って、北京オリンピックで銅メダルを獲得したこと。あのプログラムは素晴らしくて、とくに好きです。そして世界選手権で3度優勝したこと。素晴らしいと思うし、本当に感銘を受けました。
ーー 坂本選手とは話したことは?
ペッツェッタ ほんの少しだけ、たくさんは話せていません。私はシャイなので……。


