団体戦男子フリーの最後の最後にプレッシャーを跳ね返して感動のパフォーマンスを繰り広げ、その勇敢な演技とエモーショナルな表情に世界中から応援の声が集まった佐藤駿選手(エームサービス/明治大学)。団体銀メダルの興奮も冷めやらぬ2月10日、佐藤選手がミラノ・コルティナ・オリンピックの個人戦男子シングルSPに臨みました。演技後のコメント全文をお届けします。
佐藤駿「最終グループでたくさんの刺激をもらった」
最終グループの1番滑走で臨んだ佐藤駿。SP「ラヴェンダーの咲く庭で」はオリンピックの氷上での初披露となった。ヴァイオリンの調べに乗って引き締まった表情で滑り出すと、最初の4ルッツを綺麗に着氷。次に予定していた4トウ+3トウは、1本目の乱れからとっさに2本目をダブルにし4トウ+2トウに。後半の3アクセルは決め、今シーズンの成長を映し出すステップやスピンでも魅せたが、演技を終えると両手を合わせて謝るような仕草も。ハイレベルな戦いのなか88.70点で9位、フリーでは第3グループで滑走する。
―― 終わった後は苦笑いされていました。
佐藤 悔しさの残る演技になったかなとは思うんですけども、すごい楽しく滑れたので、フリーはしっかりと気持ちを切り替えて、いいかたちでこのオリンピックを終えられるように頑張りたいと思います。
―― 点数が出たときに頷いているように見えました。
佐藤 自分的にはもっと出ない……と言ったらあれですけど、85、6かなと思ってたんですけど、88点というところが出て、自分の想像より点数が出たので、そこはちょっとうれしいです。
―― 4回転+3回転が4回転+2回転になってしまったところは?
佐藤 ちょっと回り過ぎていたかなっていう感じで、ちょっと力が入ってたかなっていう感じでした。
―― ルッツからの流れに関してはいかがですか。
佐藤 普段通り行けてたかなとは思ったんですけど、やはり緊張もあったのかなと思います。
―― 団体戦と個人戦で違いはありましたか。
佐藤 そうですね、チームメイトの声援がなくて寂しさは感じました。(笑)でもそのぶん、ファンの皆さんの声援が後押ししてくれて、けっこうはち切れそうなぐらい緊張してたんですけど、始まってからはいつも通りの演技というか、いつも通りの心境で臨めたかなと思います。
―― 団体戦の表彰式でブレードがダメージを受けてしまったことの影響はありましたか。
佐藤 昨日は大丈夫かなっていう不安もあったんですけど、今日は公式練習滑ってみてまったく問題なかったので大丈夫でした。
―― 団体より緊張した?
佐藤 正直もう、はい、やばかったです。跳び出そうなぐらい、逃げ出したいぐらいの緊張が始まる前はあったんですけど、この6分やったら1番(滑走)だからすぐだと思って、6分間練習もいつもよりもちょっと元気がなかったかなっていう感じで、ものすごい緊張したので。もういまはもう終わってみてホッとしています。
―― ブレードの手入れはされましたか。
佐藤 昨日終わってから手入れして、やりました。
―― 今日氷に乗った感じは?
佐藤 大丈夫でした。
―― 最終グループのメンバーについてはどう感じていらっしゃいましたか。
佐藤 まずもう最終グループに出してもらえるぐらいの、ランキングに自分がなれているってのは、すごいうれしいことですし、公式練習から本当にもうすごいハード。レベルが高くて、たくさんの刺激をもらって。フリーでは最終グループで滑れないのがすごい残念ではあるんですけど、しっかりと気持ちを切り替えて、いろんなものを他の選手から吸収して、このオリンピックをいいかたちで次につなげていければいいかなと思います。


