イタリアはパスタとピッツァが最高です
―― 2025-2026シーズンは、いよいよイタリアにオリンピックがやってきますね。
グラッスル すごくワクワクしています。今回の国別でイタリアチームも表彰台に上がることができたので、オリンピックの団体戦でもメダルを狙いたいという大きなモチベーションになりました。もちろん簡単なことではないとわかっていますが、いいチームに恵まれていることは確かなので、ベストを尽くしたいです。個人競技でも、メダルを獲るのはこれまた大変なことではあるけど、可能性はあるとぼくは思っています。可能性を信じて臨めば、それは現実になると確信しています。
―― オリンピックがイタリアで開催されると最初に聞いたときはどう思いましたか。
グラッスル すごく嬉しかったことを覚えています。イタリアだと発表されたときは、素敵な気分になったし、その舞台に立てるようにと、ここまでの毎日を戦い抜いてきました。
―― 2度目のオリンピックシーズンですが、4年前からのご自身の成長をどのように感じていますか。
グラッスル 成長するにつれて、考えることも増えたし、深く考えるようにもなったので、幼いころはそこまで考えずにできていたいろんなことが難しく感じるようになってきました。これまでのぼくのベストシーズンは北京オリンピックのシーズンだと思っているんですが、今回も最初のオリンピックシーズンと同じように、スケートを楽しむこと、氷の上にいる時間を味わい尽くすことがいちばん大切だと思っています。もしオリンピックに行けても、行けなくても、ぼくは幸せ者です。スケートが、大好きなことができているんですから。
―― これまでのオリンピックでとくに印象に残っている演技は?
グラッスル 2022年北京オリンピックでの羽生結弦です。ゾーンに入っていて、まさにリーダーという感じがしてとてもかっこよかった。彼の演技を生で見られて、しかもしゃべることもできて、最高の思い出です。
―― 日本からも多くの人たちがミラノを訪れると思うのですが、ミラノでのおすすめの過ごし方を教えてください。
グラッスル イタリアに来たからには、パスタやピッツァは食べてくださいね。ほかで食べるのとは全然違いますよ。イタリアは食べものが最高ですから~! ぼくのベストはパスタですね。あ、でも、お寿司も大好きです。(笑)

―― 普段、お休みの日は何をしていますか。
グラッスル テニスが大好きなので、テニスをしたり、友人と出かけたりしています。いまトリノでいちばんの親友はスケーターではないので、それもまた新鮮でいいんです。映画が好きなので映画館に行くこともあります。
―― では、最後に新シーズンに向けて意気込みをお願いします。
グラッスル すべての演技を楽しみたいです。冷静に、でも氷の上では楽しんで滑りたいと思っています。
(2025年4月20日、世界国別対抗戦最終日に取材)
Q&A:こんなとき、イタリアチームで頼るのは誰?

Case1: 宿題が終わらない!
A. 本当にみんなとすごく仲がいいんですよ。いいんですけど、1人を選ばないといけないなら、ララ(ララナキ・グットマン)。彼女はおもしろくて、いちばん賢いから。
Case2: ごはんを食べるお店を決められない!
A. これはニコライ(・メモラ)。彼は決断力があるから、こうで、ああで、ってすぐに決めてくれます。
Case3: ゲームをしていて負けそう!
A. これもララ。(笑)彼女はゲーマーでもあるんですよ。
Case4: ちょっと落ち込んじゃった。励ましてほしいな。
A. サラ(・コンティ)ですね。彼女はエネルギッシュで楽しい人だから、みんなを元気づけてくれるんです。