2025年4月21日
日本が9大会連続メダル! WTTチームキャプテン会見DAY3

世界国別対抗戦2025 坂本花織&ジェイソン&ギナール「MVPは選べない!」

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世界国別対抗戦の全競技が4月19日に終了し、フリーでも自己ベストを更新した三浦璃来&木原龍一組と、坂本花織選手、千葉百音選手がシーズン最後の演技を滑り抜いたチーム日本は、前回大会より順位を上げて2位。女子フリーでアリサ・リュウとアンバー・グレンがワンツーフィニッシュを遂げたアメリカが1位、イタリアが3位で初メダルを獲得、4位フランス、5位カナダ、6位ジョージアで決着しました。

ジェイソン・ブラウン選手、坂本選手、シャルレーヌ・ギナール選手が会見に登場し、トップ3チームのキャプテンたちが大会を総括しました。

―― 世界国別対抗戦の最終日の記者会見を始めます。大会を終えての感想は。

ジェイソン すっごく素晴らしいイベントだった! 記憶に残る瞬間がたくさんあって、とにかく本当にクールだった。1週間お互いにサポートし合ったこともよかったし、観客のみんなからもそれに負けず劣らず力強い応援をしてもらいました。ここでシーズンを終えることができたのは本当にうれしいです。あとひとこと言いたいんだけど、花織! ほぼ最終滑走だったけど、ノンストップのすごい演技だったよ! 最初から最後の瞬間までエネルギーを出しきって、圧巻の演技でした。彼女は毎日記者会見に出席して、1人1人のチームメートを全員応援していて、なんていう素晴らしい精神、素晴らしいサポートなんだろう。本当に感銘を受けたし、花織は本当にすごい。とにかくまずは素晴らしいシーズンを終えた花織におめでとうを言いたいです。それからシャルレーヌ、チームイタリアと一緒にここにいられてもうサイッコーだよ! この場で一緒にいられてとてもうれしいし、クールな時間を過ごすことができました。

坂本 この3日間、みんなが充実した顔で終われたのが私自身すごくうれしくて、自分も大変だったんですけど、絶対ほかの選手も、世界選手権が終わって1ヵ月、調整が難しい時期にここまでよく力を振り絞ってくれたなという気持ちで、もう感謝の気持ちでいっぱいです。日本だけと言わず、本当に全選手に、素敵なシーズンオフを過ごしてほしいなと思っています。

ギナール 今日はイタリアチームにとって初めてメダルを獲得した記念すべき日です。チームをとても誇りに思いますし、この大会でキャプテンを務めることができて光栄です。今日は自分の演技以上に緊張してしまって、チームメートが演技をするのをただ見ているのが大変でした。しかもメダルを懸けた戦いだったので。でも成し遂げることができて、みんなハッピーです。この大会に参加した6ヵ国すべてのスケーターが笑顔で終えることができて、本当によかったと思います。このフィギュアスケートというスポーツの美しい場面です。

―― (ジェイソンへ)今シーズンは1月の飛行機事故や3月の世界選手権もあり、アメリカにとってさまざまなことがあるシーズンでしたが、改めて次のシーズンを見据えて、いまどのような気持ちですか。

ジェイソン ぼくたちの今週のモットーが、恐らく今シーズンのモットーにもなっていたと思っていて、「Stronger together」、いっしょに強くなるというものです。よいときにも悪いときにもお互いに頼れる。この大会はそういう機会をぼくたちに与えてくれました。チームとしてお互いにサポートし、うまく行ったときも行かないときも応援し合う。アスリートはチームのためにベストを尽くそうと、ものすごいプレッシャーのもとで演技をしています。そのときに、無条件にお互いを支え合っているんだと感じ、連帯感と、このチームそしてお互いを代表しているんだという誇りを感じることがとても大事でした。それが本当に実感できたと思います。それから世界選手権を母国で開催できたのは信じられないくらい特別なことでした。もちろんストレスもあって、それは開催がボストンで、おっしゃるとおりあの悲劇で多くの愛する人々が影響を受けたということもあり、なんとしてもベストを尽くしたいと思っていました。お互いに励まし合うために大会に行きたいと思っていましたし、その世界選手権を経て、国別対抗戦で今季を終えることができた、1年の成果を祝福することができたことは本当に意味があると思っています。

―― 来シーズンはオリンピックの団体戦があります。国別とはシステムが少し違いますが、今回の経験がどんなふうに備えになると思いますか。

ジェイソン アメリカチームについては、あのものすごい世界選手権を経て、我々は何としても勝つんだという意識をもって臨んでいました。これは連盟からもはっきり言われていて、もちろん楽しかったし連帯感と応援を感じることができたのは重要でしたが、ベストを尽くしてとにかく勝ちたいということが大きかったです。オリンピック前の最後の団体戦ということもあって、我々が能力をここで見せるべき見せ場だと思っていました。それは観客のみなさんにだけでなく、連盟にも我々の力を示すという意味がありました。オリンピックはたしかに同じシステムではないですが、精いっぱいよいスケートを見せて、チームのために、たとえ悪い演技をしても翌日には立ち直れるようにしていきたいと思っていました。団体戦初参加の選手もいたので、いい学びの経験になったと思います。みんながこの経験を成長につなげようと頑張っているのを見るのは素晴らしいことでした。ぼくたちはみんな本当に真剣に取り組んでいて、来年に向けて意識を強化し、この勢いを落とさずに向かっていきたいです。

坂本 日本チームも、オリンピックの団体戦を経験して、今回国別が初めての選手もいましたし、団体戦自体が初めての選手もいて、あとオリンピックも国別も団体戦を経験した選手がいて、それぞれやっぱり団体戦という意味合いの捉え方が違うのかなと思っていて。オリンピックの団体戦を経験している人は、国別を経験して、こういう楽しいのもあるんだと経験してもらえたと思うし、団体戦が初めてだという人も、みんなの力が自分の支えになっていることを少しでも感じてもらえたらいいなと思って、今回やってきました。このメンツでオリンピックの団体戦に出られたら最高なんですけど、どうなるかはわからない。でも、全員にとっていい経験だったんじゃないかなと思います。

ギナール 今回の結果はイタリアチームにとってすごく大事でした。私たちもオリンピックでメダルを懸けた戦いに加わることができるということを、しっかり見せることができたと思います。システムは違いますが、私たちは強いチームなんだということがわかってもらえた。いまは女子も強くなってきて、私たちはすべての種目で強くなっています。イタリアの連盟、コーチ、すべてのスケーターたちが、母国でのオリンピックに向けてしっかり準備を進めていますし、そのための処方箋を見つけたいと思います。

―― みなさんの頑張りがあったと思いますが、あえてチームのMVPを選ぶとしたら? 演技、飾りつけ、応援、なんでもいいのですが。

ジェイソン うーん、ムズカシイ! ぼくは子どもはいないけど、いちばん好きなお子さんは? って聞かれているみたい。このチームは誰もが素晴らしくて、質問にお答えしたいんですけど、でもとにかくチームみんなが特別で、ぼくらは一体になっていたので、それがぼくの答えにならざるを得ません。

坂本 8人もいるので、1人に絞るのはなかなか難しいんですけど、どのシーンを切り取っても、応援頑張ったり、演技も頑張ったり、飾りつけも頑張ったりと、お客さんの目に見えていないところでも、裏でもみんな力を合わせてやってきたので、決められないです。

ギナール 私も同じです。1人だけ選ぶことはできないわ。私たちは家族みたいなもので、やっぱり1人だけは選べません。ごめんなさい!

―― では同じ質問をもう一度しましょう……というのは冗談で、会見を以上とさせていただきます。

一同 (笑)。

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