2024年7月2日
引退発表後初の公の場でファンと交流

宇野昌磨、コラントッテのイベントに出演!友野一希、島田高志郎、中田璃士、山本草太らもゲストで登場

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成功、失敗、両方を自分で称えたい。すべてが最高なシーズンだった

4人のスケーターたちが降壇すると、最後に宇野昌磨が単独で取材に応じた。

―― イベントの中でも、2023-2024シーズンを振り返ってという言葉もありましたけれども、改めて振り返ってどういうシーズンだったか教えてください。

宇野 そうですね。このシーズンに限らずですけれども、本当にぼくにとっては成功も失敗も同じように素晴らしいものだったと思っています。もちろん成功というものが一番よりよいものとされるとは思うんですけれども。ただ、ぼくがスケートに向き合ってきた時間、気持ちっていうのは、失敗も含め、同じだけの時間をかけて同じ熱量をかけてやってきたものなので、ぼく自身は成功、失敗、両方を自分で称えたいなと思っているので、すべてが最高なシーズンだったかなとぼくは思っています。

―― イベントの中で、NHK杯が今シーズンに限っては心に残ったということでしたけれども、どういう意味で心に残ったのか、あの大会でどういう演技ができたか、どういう反応が返ってきたのかを教えてください。

宇野 やっぱり一番うれしかったのは、コーチがすごく満足感というか、やりきったぞと。そして、世界選手権が終わった時も同じ言葉をいただいて、ぼくにとってあの大会が本当に素晴らしいものだったと。日本でステファンコーチとともに練習していいものが出せたと思いますし、自分が目指していたスケート、ジャンプも含め表現力も、ちゃんとこのプログラムとして組み込まれた演技だったのかなと思いますし、シーズン中はいろんなことを考えながら、課題を見つけながら取り組んでいましたけれども、いまとなっては、すべての時間が良かったなって思える時間だったと思っています。

―― イベントの中で、今後の取り組みへの意気込みについて、「探」と書かれていましたけれども、あの言葉はすぐにこれを書こうと思われたんですか?

宇野 そうですね。わりとすぐではありました。あの、もちろん、みなさんに感謝の気持ちを述べたいっていうのもあったんですけれども、次に向かっていくことには変わりはないので、どんな時になっても、何かしら自分はこれから探していくんだろうなと思いますし、探していきたいなっていう気持ちがあるので。(5月14日に引退会見を控えているため)あんまり詳しく喋れなくて申し訳ないんですけど、そんな感じです。

―― 世界選手権が終わったときに宇野選手も納得しているっていうことを言っていましたけども、1ヵ月半ぐらい経ちますが、ずっとその清々しいな心境で過ごすことができていますか。

宇野 笑顔が自分で増えたなっていうのは思いますね。あの、喋りたいんですけど……あの、やっぱりスケートをやっていく中で、より高いものを目指して全力で取り組んできたのもあって。もちろんそれが本当に素晴らしい時間ではあったんですけれども、やっぱりそのより高みを目指すっていう自分の気持ちが自然と笑顔になり切らない時も間違いなくあったと思うので。いったん自分を、先ほど言った「探す」じゃないですけれども、自分がやりたいことを自分の意思で探して、みんなと自分の周りのみなさんと協力できればなと思っています。

―― 5月9日に発表をされて、世界選手権から2ヵ月近くたって、もやもやが晴れ、すっきりした気持ちで今日のイベントに臨まれたのでしょうか。

宇野 まあ、清々しい気持ちは世界選手が終わった時点から感じていました。プリンスアイスワールドのアイスショーとかも出させてもらって、昔のプログラム(「ラヴェンダーの咲く庭で」)を滑ったりしたんですけれども、「自分ってこんなにうまくなれたんだな」って、当初の映像を見て、自分でいまやった時に思って。ぼくはジャンプばかりになってるって言ってましたけど、ここ最近の自分の演技が、こんなにちゃんとジャンプ以外もやれるようになってたんだなっていうのを改めて感じましたし、それだけ競技のレベルが上がったんだなっていうのもすごく痛感させられました。ぼくが演技したのは7年前ぐらいのプログラムだったんですけど、全然もう中身が、その時は全力でしたけど、今と比べるとやっぱ薄かったので。ああ、ぼくってこれだけ成長できたし、フィギュアスケート男子はこれだけ競技性が高まっているんだなって改めて実感したので、本当にこれだけ長く続けられたことをすごく嬉しく思います。

―― 地元・名古屋でイベントを開催することは、特別な思いとかありますか?

宇野 そうですね。今回、名古屋にいるお客さんがどれぐらいいたかぼくは分からないですけども、本当に名古屋にいる方も含め、そのたくさんの遠いところから、わざわざこのイベントのために足を運んでくださって、とても感謝しています。これから決まってるアイスショーでも名古屋でやるショーもありますので、ここで育って、ここでスケートを始め、そしてまたこの場で今スケートをするっていうのはすごく感謝の気持ちを含めてより滑れたらなとは思っています。

―― 今日は、中田選手から「憧れ」という言葉があったり、仲間のスケーターが集まってくれましたが、率直にどう受け止められましたか?

宇野 いや、マジでぼくは本当に応援してます。今、フィギュアスケート男子全員を応援していますけれども、よりこのコラントッテのイベントに出てくれた4人全員応援していますし、彼らがいい成績を出してくれることは、すごく本当に素晴らしいことです。でもぼくもそうでしたけれども、それ以上に自分がやりたいスケートっていうものをやって、そして楽しく競技人生を歩んでほしいなと思っているので、そしてぼくがそれに協力できる部分があれば、全力でなんか支えたいなとも思っているので、今後とも応援してますし、みなさんも応援してくれると嬉しいなって思ってます。

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宇野昌磨は、5月14日午後2時からトヨタイムズのYouTubeで引退について語る。


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