本日、競技がスタートする全日本選手権2025。昨日の前日練習で女子選手たちが語った試合への意気込みを、ダイジェストでお伝えします。まずは坂本花織選手、島田麻央選手、樋口新葉選手、千葉百音選手、松生理乃選手です。
坂本花織「楽しみ5%、不安45%、緊張50%」(SP28番滑走)
シーズンが始まってからあっという間にここまで来てしまった感覚で、充実してたなという感じはするんですけど、より充実させるために全日本でもうひと頑張りできたらいいなと思っています。やれることはやってきたので、最終、どんな出来であれ、晴れやかな顔だったらいいなと。楽しみは5%くらい、不安が45%、緊張が50%くらいで、不安だけどなんとか頑張ろうという気持ちです。失敗したときのリカバリーの練習をやってきましたが、もうノーミスに限るなと。ノーミスの演技をすればそういうことも考えなくて済むので、とにかくノーミスできるよう練習してきました。(表参道駅に掲示の手紙は)自分ひとりだったらこんなにいい景色は見られなかったので、本当にいろんな人に感謝を伝えたいと思って、手紙を書きました。国内での試合はこれが最後になると思うので、1分1秒を惜しみなく見てもらえるように、やるだけかなと思います。日本女子は、自分をここまで持っていきたいという明確な目標をもってみんな取り組んでいるので、向上心にもつながるし、いざ試合でガチンコ勝負になったときに、負けたらまた足りないところを積み重ねて、日本女子は強くなっているのかなと思う。切磋琢磨、みんなで出来ているんじゃないかと思います。
島田麻央「オリンピックを争う選手に負けないくらい自分もいい演技を」(SP23番滑走)
すごく上手い選手と一緒に練習できて、自分も「跳ばないと」というふうに思えたので、いい練習になりました。オリンピック選考会の全日本に出れたことがまずすごくうれしいので、その舞台をしっかり自分の身で感じて、オリンピックを争う選手に負けないくらい自分もいい演技ができたらいいなと思います。代々木は初めてで、大きな会場で滑れるので楽しみではあるんですけど、やっぱり緊張しました。(坂本花織との最後の試合)やっぱりすごい悲しいですし、テレビで見ていた選手と滑れるということが、最初の全日本のときに嬉しかったんですけど、最後になるんだと思って悲しいけど、でもしっかり、今年の全日本で近づいていけるようにしたいなと思います。
樋口新葉「本当に諦めないで練習してきた」(SP25番滑走)
結構跳びやすく、滑りやすいリンクなのと、自分の地元というか、落ち着いて滑れる環境なので、いつも通りの滑りができたと思います。足の痛みに耐えられるようなジャンプの跳び方やリハビリをいろいろやっていたんですが、この1ヵ月でだいぶましになって、今日もトウが何回か跳べるくらいにはなっていたので、メインはジャンプの練習をしました。GPシリーズが終わってからは本当に諦めないで練習していたイメージが強いので、自分にできることを精いっぱいやったような1ヵ月だったかなと思います。自分の最後のシーズンということが自分のなかで大きいので、納得して1試合1試合を終えたいという今シーズンの目標を今大会でも達成できるようにしたいです。毎回新鮮な気持ちで全日本は迎えるんですけど、今年もすごく特別な試合になるんじゃないかなと思います。諦めなかったのは、自分が納得して滑り切ることがすごく大事だと思っていて、いままで積み重ねてきたことを発揮する場所なので、それができないと悲しいし、やり切った感がない。そこを大事にしたいと思って、やれることをやってきました。
千葉百音「自分の滑りを信じることに集中して、一心不乱に」(SP20番滑走)
初日の練習なので、今日のうちに違和感をしっかり出して、身体の動きも修正していくことはしっかりできたかなと思います。ファイナルの後、沈むところもあったんですけど、沈んでもいられないので、本番にいちばんいい演技ができるようにということだけを考えて、1週間練習をしてきました。この4日間が大事なので、全身全霊で行くしかないと思います。いろんな方々に励ましの言葉をいただき、そのたびに自分のなかでもしっかり頑張ろうと思えたので、その言葉の1つ1つを無下にしないよう、出しきったと思える演技をやりたいです。今までのスケート人生でいちばん結果が重視される全日本なので、結果に意識が向いてしまいがちなんですけど、まずは自分の滑りを信じることに集中して、一心不乱に行ければと思います。いちばん大事なのは「自分に全集中」。ファイナルのミスは痛手なミスだったんですけど、全日本の演技でちゃんと塗り替えるしかない。自分のためにも、この全日本の演技で、練習してきたことを出すことだけに集中してやっていきたい。自分を信じてしっかりやり通すだけだと思います。
渡辺倫果「スケート人生20年でいちばん仕上がっている」(SP22番滑走)

最後に4回転サルコウをやるくらいには、大分余裕のある練習だったと思うんですけれども、自分のやるべきことはしっかりやってきていますし、本当にあとは練習通りにやるだけだと思います。ファイナルの評価を経て、フリーのアクセルの構成などを変えてきたんですけれども、それによって2つ目のアクセルの成功確率もほぼ百発百中くらいにもっていけるようになっています。4サルコウはいったんここでは封印ですが、今後の試合で入れたいという思いはありますので、それ用に練習していた感じ。オリンピック選考との切り離しは、できるようでできないので、自分自身上を目指していくしかありませんし、優勝を視野にっていうふうにしていかないといけないのは十分わかっていますので、自分がやってきた道を正しいものにするためには、それはもう自分自身しかないと思っています。スケート人生20年でいちばん仕上がっていると思っていますし、中庭先生もそう言ってくださっていますので、この20年のすべてを懸けて、練習を本番でただただ出すだけだと思います。でも、いま楽しいです。プレッシャーはいちばん大きいのかもしれないけど、プレッシャーを楽しめるだけの余裕と練習を積んで、気分は上がっています。




