2024年9月15日
『ワンピース・オン・アイス2024』開幕直前!インタビュー特集①

INTERVIEW 本田真凜「“再演”は私たちがいちばん聞きたかった言葉です」

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『ワンピース・オン・アイス~エピソード・オブ・アラバスタ~』の再演が、いよいよ9月7、8日に行われます。開幕直前の高揚感をさらに高めるべく、全3回にわたって出演者の方々に『ワンピース・オン・アイス』の魅力をたっぷり語っていただくインタビュー特集をお届けします! 第1回は、物語の舞台となる砂漠の王国アラバスタの王女ビビを演じる本田真凜さんです。王女としての可憐な佇まいや、国民のために戦うたくましさなど、たくさんの表情を見せるビビの魅力を表現する本田さんが、その裏で取り組んだ役作りとは?

日常の1つ1つを壮大にとらえることから始まった役作り

―― 改めまして、再演決定おめでとうございます。
本田 ありがとうございます。再演というのは私たちみんながいちばん聞きたかった言葉です。去年、初演が終わるときに「また会おうね」というのを合言葉のようにみんなが言っていたので、それが叶ってすごくうれしいです。スケーターみんなで1つのものを長い期間をかけて作り上げていくことはいままでになかったことで、氷上の物語以外の部分でも感動がたくさんある、本当に幸せな空間でした。

―― 誰も欠けることなく全員再集合となりますが、それだけ一体感のあるチームはどうやってできていったのでしょう?
本田 最初に『ワンピース・オン・アイス』の企画段階のお話を聞いたときは、できるのかなというのが本当に正直な気持ちでした。演技も未経験で、さらにフィギュアスケートで『ONE PIECE』を表現するというのがまったく想像できなかったんです。リハーサルはいきなり氷上でやるのではなくて、フロアでの練習から始まったんですが、そこでもっと不安になって。初日に台本をいただいたんですけど、その日、ナミ(本田望結)とルフィ(宇野昌磨)と一緒に帰ったときに、「明日までに絶対全セリフを覚えてこよう」と話しました。台本を何度も読んで、アラバスタ編のアニメや映画を何回も再生して、寝るときも流したまま。そうやって自然にセリフを口にしながら演技できるようになってきたら、もっとこうしたほうがいいとスケーター同士でも意見交換ができるようになっていきました。最初のめちゃくちゃ不安なときがあったので、よくここまでできたなとみんなが思えていたし、自分たちの成長に少し安心するような気持ちもあって、気持ちが1つになっていったのかなと思います。

―― 再び演じるビビという役への思い入れを聞かせていただけますか。
本田 ビビちゃんは本当にいろんな感情を持ったキャラクターだなと、何回も作品を見ていて感じるようになりました。強さだったり、儚さだったり、怒りも、悲しい感情も。そういったビビちゃんの気持ちを表情だけではなく、体全体をどうやって使えば遠くのお客さんにも届けられるかというのは、俳優でもある妹の望結にめちゃくちゃ相談していました。望結も舞台ではなく映像のなかのお芝居の人なので、体全体で表現することは自分にとっても挑戦だと言っていて、後ろ姿で泣いていると伝えるにはどういう肩の動かし方をすればいいのかとか、2人でお互いを見ながら研究しました。あの夏は、私にとって去年1年間のMVP期間みたいな感じです!

―― 公演期間中は役と気持ちがリンクして、クロコダイルが嫌いになっていたというお話もありました。(7月9日の2023年公演映像上映会の舞台挨拶にて)役とリンクするというのはどんな感じでしたか。
本田 ビビちゃんは、戦うシーンや悲しいシーンが多いので、笑顔があまりないんですね。泣きながらの笑顔みたいな感じはあるんですけど。普段の私はあんまりそういうキャラクターではなくて、むしろ楽観的。(笑)なので、ビビちゃんの気持ちを理解するにあたって、まずは1つ1つのできごとを壮大に考えるようにしてみました。喜怒哀楽を自分の感情としてはっきり表現できるように、日常から近づけるようにしたいなと思って。その当時は普段の生活でも笑うことが減ってしまうくらいでした。クロコダイルは、本番中はいちばん怒りの気持ちを強く伝える相手なんですけど、クロコダイル役の無良(崇人)くんは本当に優しくて……。本番中に目に煙が入って痛くなることがあったんです。それを舞台裏で望結に話していたら、その話を無良くんが聞いていて、昼公演と夜公演の間に薬局に走って目薬を買ってきてくれて、「はい」って。優しいですよね。

プロフィール
本田真凜(ほんだ・まりん) 2001年8月21日、京都府生まれ。2016年世界ジュニア選手権優勝、2017年世界ジュニア選手権2位。9年連続で進出した2023年12月の全日本選手権を最後に、2024年1月11日に競技引退を発表。選手時代から注目された華やかな表現を全開にプロスケーターとしてアイスショーへ出演しながら、競技レポーターをはじめ、メディアでも幅広く活躍している。
▶イベント開催情報
『ワンピース・オン・アイス~エピソード・オブ・アラバスタ~』
9月7日(土)、8(日)/LaLa arena TOKYO-BAY 各日2公演 全4公演 8日各公演は配信チケットあり
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