2026年2月14日
挑戦し続けた銀メダリストの順位決定後コメント

鍵山優真、2大会連続銀メダル!「オリンピックで挑戦できたことに意味がある」

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2月13日に行われたミラノ・コルティナ・オリンピックの男子フリーで、鍵山優真選手(オリエンタルバイオ/中京大学)が2位で銀メダルを獲得、2022年北京オリンピックに続く2大会連続2度目の銀メダルに輝きました。ミスにも揺らがない精神力で滑りきった演技でメダルを引き寄せ、銅メダルの佐藤駿選手と一緒に表彰台へ。鍵山選手の演技の模様と、順位決定後のコメントをお届けします。

「たとえ転んでも最後まで戦ってくれれば」という父の言葉を胸に

新調したブルーの衣装で、決戦の舞台であるフリー最終グループに登場した鍵山優真。SPで積み上げた103.07点という貯金はありつつも、挑戦を胸に刻み、大歓声に包まれながら最後から2番目の氷に滑り出た。イタリア・ミラノでついに披露する「トゥーランドット」。演技前、父・鍵山正和コーチからは「たとえ全部転んだとしても、最後まで戦ってくれさえすればそれでいいから」という言葉をかけられたのだという。上位で崩れる選手も出てくる試合展開のなかで、ひるむことなく、4フリップに挑む高難度の内容を貫徹。最初の4サルコウで軸が傾いてステップアウトすると、4フリップは惜しくも転倒。4トウ+1オイラー+2サルコウ、3アクセル+2アクセルで立て直し、次の単独の4トウはフリーレッグのつま先が氷につく着氷に。以降のジャンプはしっかりと決めるも、コレオシークエンスの最中につまずく場面もあり、滑り終えた鍵山は、落胆とも不安とも取れるような眉根を寄せる表情だった。

恩師カロリーナ・コストナーと正和コーチにねぎらわれ、キス&クライで待った得点は、176.99点。合計280.06点でその時点でミハイル・シャイドロフに次ぐ2位、この瞬間に3位以上のメダルが確定すると、鍵山は目を閉じたなんともいえない安堵の表情で顔を伏せた。そして迎えた最終滑走、常勝イリア・マリニンがまさかの大失速を喫する。鍵山の最終結果は銀メダル。ここまで切磋琢磨してきた友、佐藤駿の銅メダルとともに、日本のメダル2個という結果で男子シングルの戦いの幕が下りた。

オリンピックの金メダルを引き寄せるジンクスがあると言われる「青」の新衣装は、どこか宇野昌磨へのオマージュも感じさせるデザイン。堂々とした姿で表彰台に上がった鍵山優真は、満開の笑顔に達成感と責任を果たした誇りをにじませた。鍵山のオリンピックメダルは通算で個人戦の銀メダルが2つ、団体戦の銀メダルが2つの計4つ。日本フィギュア最多メダル獲得数を更新した。日本のエースの系譜は、確かに受け継がれている。

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順位決定後コメント「悔しいけれど、よく頑張れたのかな」

―― 率直なお気持ちは。
鍵山 安堵はまったくないです。やっぱり自分の今日のパフォーマンスに関して、少しミスが出てしまって、その悔しさがすごく十分にある。でもしっかりと4回転(フリップ)として形に残せて、自分にとってこの地で挑戦することができたっていうのは、すごく大きな成果、大きな意味があると思います。今日はすごく悔しかったんですけど、全体的に見ればこのオリンピックという舞台でいろんな経験だったり大きな学びがあったので、よく頑張ったのかなって思います。

―― 佐藤駿選手と一緒に表彰台に上がれたことに関しては?
鍵山 すごくうれしかったですね。本人は全然最初の方は気づいてなくて「メダルだよ!」って言っても「え?」みたいな感じだった。(笑)でもやっぱり駿が自分の実力で掴み取ったメダルだと思うので、本当に素直にうれしいですし、これからも一緒の試合に出て、世界選手権もありますので、駿には勝ちたいです。フリーはもう負けてばっかりなので、もっともっと力を身につけて頑張りたいと思います。

―― もしかしたら金メダルを獲れたという感情はありますか。
鍵山 自分がどういう演技をしたいかというところにすごく意識が向いていたので、自分の目標が達成できなかったのがすごく悔しいです。でも今日はシャイドロフ選手が本当に素晴らしい演技をして金メダルを掴み取ったと思うので、心から祝福したいと思います。

―― マリニン選手の演技はどう見ていましたか。
鍵山 今日の演技に関しては、珍しいなというか、びっくりする部分もありましたけれども……。でも団体もショート、フリー滑って、個人もショート、フリー滑って、こんなタイトなスケジュールでよくここまで乗り越えてきたなというふうに思いますし、本当に彼がシニアに上がってから、すごくたくさんの偉業、たくさんのいい成績を残してきて、このオリンピックに関しても本当に世界中から当たり前のように優勝という成績を期待されて、ぼくにはもう本当に計り知れないほどのプレッシャー、緊張感だったと思う。本人はものすごく悔しく思うと思うんですけれども、でも初めてのオリンピックで4回のパフォーマンスを滑りきったことに関して、ぼくはすごいなって思います。

―― お父さまの正和コーチとはどんなお話を?
鍵山 今日は最後まで全力で滑り切ってのメダルだったので、「素直に喜んでいいよ」って言われたんですけれども、でも今シーズン、まだ残り1試合あるので、しっかりと新たな目標が見えたと思います。

―― カロリーナ・コストナー先生のホームでのメダルですが、先生とはお話されましたか。
鍵山 ちょっとアドレナリン出すぎてわかんない……でもよくやったって言ってくれました。正直なところだと、やっぱりもっといいパフォーマンスがしたかった、そしてこのミラノの地で「トゥーランドット」を完成させたかったという思いはすごくあったんですけれども、でも見てる人たちがすごく大きな声援、歓声をくださったので、それがすごく今日は力になりました。

―― 今日はどんな思いを持って滑ったのでしょうか。
鍵山 前半2つミスが出てしまった時点で、たぶん普段の試合ならもう一気にガクガクって気持ちも下がっていたと思うんですけれども、今日はこのオリンピックという舞台で絶対に最後まで諦めずに滑り切るという、強い意志を持って滑っていました。後半はなんとか耐えながらという形でしたけれども、父も本当に「全部転んだとしても全力でやりきってくれればそれで十分だから」と言ってくれたので、悔しいですけれども、よく頑張れたのかなと思います。

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