グランプリファイナルが12月7日、名古屋・IGアリーナで最終日を迎えました。グランプリ(GP)シリーズのシニアとジュニアで各種目それぞれ上位6選手(組)が出場を許された最終決戦に、日本からは男子に鍵山優真選手、佐藤駿選手、女子に千葉百音選手、坂本花織選手、中井亜美選手、渡辺倫果選手、ペアに三浦璃来&木原龍一組、さらにジュニア男子に中田璃士選手、西野太翔選手、ジュニア女子に島田麻央選手、岡万佑子選手、岡田芽依選手、金沢純禾選手が出場しました。
りくりゅう3年ぶり2度目の優勝、島田麻央がジュニア4連覇
大阪で開催予定だった2021年大会がパンデミックで中止となり、日本開催のグランプリファイナルは2017年名古屋大会以来8年ぶり。日本勢は、大会2日目にペアで三浦璃来&木原龍一が3年ぶり2度目の優勝、ジュニア女子で島田麻央が大会史上初の4連覇を達成し、地元愛知出身の岡田芽依が初出場3位、ジュニア男子では中田璃士が銀メダルを獲得して3年連続の表彰台に上がった。初出場の西野太翔は5位、金沢純禾と岡万佑子は5位と6位。
鍵山優真と中井亜美が銀、佐藤駿と坂本花織が銅
大会3日目に決着した男子シングルと女子シングルでは、鍵山優真と佐藤駿、中井亜美と坂本花織が、それぞれ2位と3位で表彰台に上がった。鍵山と佐藤、坂本は昨季と同じ色のメダルを手にし、17歳の中井は憧れの浅田真央が会場で見守るなか、シニア1年目の初出場で銀メダル。SP首位の千葉百音は最終5位、トリプルアクセルをSP、フリーで計3本降りた渡辺倫果は6位となった。
世界初!4回転7本を成功させたマリニン
各カテゴリーでハイレベルな演技が続いた今大会。シニア男子では、アメリカのイリア・マリニンが、SP3位から臨んだフリーで、アクセルを含む全6種類7本の4回転を完璧に決め、世界新記録となる238.24点、合計332.29点をマークし、男子フィギュアの金字塔を打ち立てる異次元のパフォーマンスで優勝した。演技終盤では観客へも積極的に訴えかけ、「最後はもうとにかく大興奮で、超ハッピーで、ぼくがこのフリーを滑れてどれほど幸せかをみなさんに伝えたかったし、みなさんにもぼくの演技を楽しんでほしいと思いました。演技の間中ずっとみなさんが応援してくれて。観客の方々のスケーターへのリスペクト、競技への理解が深く、日本で試合をするのは本当に大好きです」と、興奮気味に日本のスケートファンへの感謝を語った。
いっぽうアイスダンスでは、世界選手権3連覇中のマディソン・チョック&エヴァン・ベイツ(アメリカ)と、北京オリンピック金メダリストのギヨーム・シゼロンとロランス・フルニエ・ボードリーの新チーム(フランス)による、今季最初にして、オリンピック前最後となる直接対決が注目された。リズムダンスで1.18点のリードを得たチョック&ベイツがフリーダンスもミスなく滑り切り、グランプリファイナルも3連覇した。女子シングルでもアリサ・リュウが初出場初優勝を決め、アメリカ勢が3冠。さらに、ペア優勝の三浦&木原とそろって、シニアは全4カテゴリーで世界チャンピオンたちが力を示す結果となった。
また、6人全員がトリプルアクセルに挑んだジュニア女子は、島田と韓国の双子キム・ユジェ(姉)、キム・ユソン(妹)が大技をクリーンに決め、島田、ユソン、岡田の順で表彰台に並んだ。ジュニア男子は2024年世界ジュニア選手権優勝のソ・ミンギュ(韓国)、ジュニアペアは4回転ツイストを成功させた中国のグオ・ルイ&チャン・イーウェン、アイスダンスは初出場のハナ・マリア・アボイアン&ダニール・ヴェセルヒン(アメリカ)が初優勝した。
最終日の7日は、エキシビションが行われ、チャンピオンペアの三浦&木原が大トリを飾り、爽やかに大会を締めくくった。
大会中の選手の声や、インタビューなども公開予定です。ぜひお楽しみに!

















